演劇
岡田利規の脚本・演出による木ノ下歌舞伎『桜姫東文章』六日目を見た(2月8日 水曜 18:00/あうるすぽっと)。木ノ下歌舞伎はこれが初めて。 先月下旬に手術したから行くのは無理かと思ったが、なんとか間に合った。当然ながら体調は万全でなく、開始後数十…
「岸田國士戦争劇集」初日ソワレ(白組)と8日目ソワレ(赤組)を観た(7月8日 金曜 19:00,13日 水曜 19:00/アトリエ春風舎)。 岸田國士の『動員挿話』と『かへらじと』は十数年前に作品論を書いたことがある*1。『動員挿話』の上演は何度か見た。という…
新国立劇場 演劇『貴婦人の来訪』4日目を観た(6月4日 土曜 13:00/新国立小劇場)。ごく簡単にメモする。 初演:1956年(スイス)/作:フリードリヒ・デュレンマット(1921-1990)/翻訳:小山ゆうな/演出:五戸真理枝/美術:池田ともゆき/照明:阪口美…
「こつこつプロジェクト -ディベロップメント- 第二期」3rd試演会の『夜の道づれ』初日を観た(2月17日 木曜 19:00/新国立小劇場)。席は『テーバイ』同様、最前列のさらに左寄り。やはり近すぎ。感想メモをだらだら記す。 作:三好十郎/演出:柳沼昭徳 …
「こつこつプロジェクト-ディベロップメント-第二期」3rd 試演会の『テーバイ』を観た(2月16日 水曜 19:00/新国立小劇場)。抽選のため席は選べず最前列の左寄り。近い席は苦手だが面白かった。簡単にメモする。 構成・演出:船岩祐太/原作:ソフォクレ…
無料配信で本作の舞台映像を三年半振りに見た(2021.12.26)。〝面白い〟記憶はあったが、こんなにぐさぐさ刺さるコトバの応酬だったか。当時のメモを探したら簡単な走り書きが見つかった。以下に転記する。 蓬莱竜太『消えていくなら朝』の2日目を観た(201…
文学座アトリエの会『Hello〜ハロルド・ピンター作品6選』の初日を観た(12月3日 金曜 18:30/文学座アトリエ)。 翻訳:喜志哲雄/演出:的早孝起/美術:石井強司/照明:金 英秀/音響:藤田赤目/衣裳:宮本宣子/舞台監督:岡野浩之/制作:前田麻登、…
新国立劇場演劇『イロアセル』を観た(11月12日 金曜 19:00/新国立小劇場)。 作・演出:倉持 裕/美術:中根聡子/照明:杉本公亮/映像:横山 翼/音響:高塩 顕/音楽:田中 馨/衣裳:太田雅公/ヘアメイク:川端富生/振付:小野寺修二/演出助手:川…
横山拓也(iaku)作・演出の新作『フタマツヅキ』2日目を観た(10月29日 金曜 19:00/シアタートラム)。 家族がテーマ。もしくは、夢を持つことの世代間ギャップ。噺家くずれのダメ親父と彼をけなげに支える母親。そんな父をひとり息子は嫌っている。この時…
秋元松代の『近松心中物語』を観た(9月9日 木曜 18:30/KAAT神奈川芸術劇場 ホール)。 【追記:席は平日夜割引 A席の2階5列(最後列)で3000円。夜割は15回公演のうち2回だけだが、大変有り難い。ちなみにS席 9500円、A席 6000円】 40年前に見た帝劇の舞台…
オリンピック開会式のテレビ中継で森山未來が出てきた。コロナ禍等で亡くなった人達を追悼する旨のアナウンスがあり、ひとり森山がギリシャ風の衣裳で踊ったのだ。当然この舞台が頭に浮かんだ。もう二ヶ月以上経ったが、強烈な印象はいまも消えていない。 岡…
『眠れない夜なんてない』の初日と5日目を観た(1月15日 19:00,19日 14:00/吉祥寺シアター)。初日の席は最前列で全体像が見えにくかった。受付では4列目のチケットを渡されたが、支援会員でない同行者の席が最前列で不安そうだったので交代したためだ(…
2020年12月に観た公演について簡単にメモする。 5日(土)14:00 新国立劇場オペラ オペレッタ《こうもり》指揮:クリストファー・フランクリン/演出:ハインツ・ツェドニク/美術・衣裳:オラフ・ツォンベック/振付:マリア・ルイーズ・ヤスカ/照明:立田…
岸田國士の『歳月/動員挿話』を観た(3月26日 14:00/ 文学座アトリエ)。 美術:島根慈子、石井強司 照明:阪口美和 音響:丸田裕也 衣裳:宮本宣子 舞台監督:岡野浩之/制作:田中雄一朗、友谷達之、最首志麻子/宣伝美術:藤尾勘太郎 当初は他の公演と…
『蝙蝠傘と南瓜』(3月20日 14:00/銅鑼アトリエ)と『冬の時代』(3月21日 15:00/東京芸術劇場 シアターウエスト)の2日目を観た。 『蝙蝠傘と南瓜』は詩森ろばが劇団銅鑼のために書いた新作で、幕末から明治への激動期に日本(世界)初の女性写真家とな…
ゴーリキーの『どん底』を観た(10月18日 18:30/新国立小劇場)。楽日の三日前となったのは、12日(土)13:00の公演が台風19号の影響で中止となり、振り替えたため。 最後に『どん底』を見たのはもうずいぶん前だ。演出は千田是也(1904-94)、場所は砂防会…
福島三部作 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』二日目マチネを観た(8月15日 14:00/東京芸術劇場 シアターイースト)。 作・演出:谷 賢一/美術:土岐研一/照明:松本大介/音響:佐藤こうじ/衣裳:友好まり子/舞台監督:竹井祐樹/演出助手:美波…
福島三部作 第二部『1986年:メビウスの輪』の二日目を観た(8月9日19:00/東京芸術劇場シアターイースト)。 簡単にメモする。が、その前に、昨年7月に観た第一部『1961年:夜に昇る太陽』についても少しだけ。 細部は覚えていないが、こころが強く動いた舞…
「すみだサマーコンサート2019 ―Chance to Play―」を聴いた(7月27日 14:00/すみだトリフォニーホール)。 中高生による演劇と上岡が率いる新日本フィルのコラボ。素直で物怖じしない前者の演技を、後者は美しく時に苛烈ともいえる極上の演奏で支えた。ある…
「利賀演劇人コンクール2019」第一次上演審査の後半を観た(5月4日 15:30-19:10/こまばアゴラ劇場)。 □第一次上演審査 審査員(50音順・敬称略) 相馬千秋(あいちトリエンナーレ2019 キュレーター) 野村政之(演劇制作者・ドラマトゥルク) 平田オリザ(…
「利賀演劇人コンクール2019」の第一次上演審査 前半を観た(5月2日 15:30-19:20/こまばアゴラ劇場)。 昨年スタートした「こまばアゴラ演出家コンクール」はたいへん面白かった(一次審査・二次審査)。これを見るために劇場の支援会員になったといっても…
修了公演『るつぼ』を観た(2月12日 18:30/新国立小劇場)。遅ればせながら感想メモをアップする。 この演目は正直シンドイので見るつもりはなかったが、知人から出演の知らせが入り行くことに。見てよかった。7年前の本公演も演出は同じ宮田慶子。その時よ…
はてなダイアリーの停止を受け、やむなく下書き欄のメモをそのままアップすることにした。『梨の礫の梨』については完成していたが、『粛々と運針』は断片のみ。 2018年5月26日(土)15:00(約60分)こまばアゴラ劇場 『梨の礫の梨』(2012) 演出:横山拓也…
『スカイライト』本公演の中日を観た(12月15日 18:00/新国立小劇場)。 やはりプレビュー初日とはまったく違う。2回のプレビューと三日間の稽古を経て10回余りの上演を重ねてきた舞台。俳優たちは役を生きつつ、さらに成長してきたのだろう(あの膨大な科…
デイヴィッド・ヘア作『スカイライト』のプレビュー一日目を観た(12月1日 14:00/新国立小劇場)。小川絵梨子が芸術監督に就任後、初めての演出作品。 新シーズンの前二作はいずれもキャスティング等に疑問を感じた。カミュの『誤解』(10月)では演出の稲…
『ソウル市民』『ソウル市民1919』をそれぞれ同日のマチネとソワレで観た(10月20日 14:30, 18:00/こまばアゴラ劇場)。 『ソウル市民』(初演 1989年)はフレデリック・フィスバック演出を見たのみで(2005年12月/シアタートラム)、『ソウル市民1919』(…
昨日『十二人の怒れる男たち』を俳優座劇場で見てきた(9月8日 14:00/俳優座劇場)。演出:西川信廣、翻訳:酒井洋子。 このプロダクションを見るのはたしか四回目だが(昨年の公演)、今回で「一旦区切りのファイナルステージ」となるらしい(プログラム/…
平田オリザの新作『日本文学盛衰史』の初日と中日を観た(6月7日,22日 19:30/吉祥寺シアター)。 原作者の高橋源一郎は前に朝日の論壇時評を楽しみに読んでいたが、小説はまったく未読。公演の数日前に小説『日本文学盛衰史』(2001)をあわてて読み始めた…
横山卓也の作品を初めて観た(5月19日 15:00, 19:00, 26日 15:00, 19:00/こまばアゴラ劇場)。関西弁による対話劇は思いのほか質が高く、演劇特有の喜びも味わえた。これもアゴラ劇場の支援会員になったお陰。見た順にメモを記す。まずは19日の2作品から。…
一次審査(金曜)の二日後(日曜)二次審査も見てきた(5月13日 14:00-18:30/こまばアゴラ劇場)。 審査員平田オリザ(こまばアゴラ劇場芸術総監督・劇作家・演出家) 岩井秀人(劇作家・演出家・俳優) 佐々木敦(批評家) 松田正隆(劇作家・演出家) 柳…