10月はバレエ4,オペラ2,演劇1,ダンス1,コンサート1,映画1。さすがに〝芸術の秋〟は先月より少し増えた。 『ドン・キ』は大好きな作品。新国立バレエは同演目を別キャストも見るから多くなる。/新国立オペラのシーズン開幕はダブルビル。プッチーニ《修…
先月同様、今月も映画1 演劇1 コンサート2 と少なめ。 先月は公演が少ない分、気になっていた本をいろいろ読めた。中沢啓治『はだしのゲン』全10巻、吉原真里『親愛なるレニー——レナード・バーンスタインと戦後日本の物語』、平野啓一郎『死刑について』、村…
東京公演『Rain』の初日を見た(8月4日 金曜 19:00/新国立小劇場)。 暮れに、米沢唯がモームの短篇「雨」(1921)に基づくダンスを踊ると聞き、たしか新潮文庫の短編集があったと思い探したが、ない。処分したらしい。代わりにペンギン版の短編集が見つか…
「バレエ・アステラス 2023~海外で活躍する日本人バレエダンサーを迎えて世界とつなぐ~」の2日目を見た(6日 日曜 14:00/新国立劇場オペラハウス)。広島に原子爆弾が投下された日。 当初そのつもりはなかったが、見た方がいいよと何度も勧められ、数日前…
8月はダンス1作と演劇1作のみ。このところ体調が万全でない日が続いたから、ゆっくり休みたい。 暮れに、米沢唯がモームの短篇「雨」(1921)に基づいたダンスを踊ると聞き、たしか新潮文庫の短編集が本棚にあったはずだと探したが、ない。カビでも生えて…
英国ロイヤル・バレエ団『ロミオとジュリエット』のオシポワの回を見た(6月30日 金曜 18:30/東京文化会館)。 以下のメモは、7/7のツイートを少し修正したもの。 バレエを見始めたのは99年4月 英国ロイヤル・バレエ団『マノン』(NHKホール)のシルヴィ・…
銀座のギャラリー枝香庵で木下晋展を見た(6月17日 土曜,23日 金曜)。枝香庵で木下作品を見るのは 2017年6月、19年11月、21年9月に続き4回目。 初日は新国立劇場の米沢唯・速水渉悟が主演する『白鳥の湖』ソワレと重なったため、木下さんと少し話したあと…
ピーター・ライト版『白鳥の湖』再演の初日、2日目ソワレ、6日目ソワレを観た(6月10日 土曜 14:00,11日 日曜 18:30,17日 土曜 18:30/新国立劇場オペラハウス)。 振付:マリウス・プティパ&レフ・イワーノフ&ピーター・ライト/演出:ピーター・ライト…
今月はコンサートが多くなった。佐藤俊介とBCJの共演を聴きたくて、調布国際音楽祭のチケットを初めて買った。二年ぶりのボンクリ・フェスは本当に楽しみ。大塚直也のレクチャーコンサートも興味津々。 1日(土)17:00 〈調布国際音楽祭2023〉バッハ・コレギ…
ピーター・ライト版『白鳥の湖』の再演。これまで「見ることは育てること」と勝手に思い全キャストを見てきたが、最近は本当に見たいダンサーだけになった。なぜだろう。理由や事情は見る側にむろんあるのだが、見られる側(バレエ団&劇場)にも確かにそれ…
『エンジェルス・イン・アメリカ』第一部・第二部を見た。これは両方見て初めて納得できるし、見応えも感じる。その感想はいずれまた。それより、新国立劇場における〝フォワイエ内の宣伝ビデオ・ノイズ問題〟だ。4年前もツイートし、劇場に直接伝えもしたが…
「シェイクスピア・ダブルビル」の初日、2日目と千穐楽を観た(4月29日 土曜・祝 14:00, 30日 日曜 14:00, 5月6日 土曜 14:00/新国立劇場オペラハウス)。 例によって、感想メモをだらだら記す。【千穐楽のメモは末尾に】 バレエ団委嘱作品・世界初演『マク…
「Dance to the Future 2023」の初日と2日目を観た(3月24日 金曜 19:00,25日 土曜 13:00/新国立小劇場)。簡単なメモ。 『Ray of light』振付:池田理沙子/音楽:イルマ/演奏(pf):蛭崎あゆみ/出演:五月女遥 池田理沙子 初日:習作の趣き。光と影。…
現在、鈴木優人の指揮で佐藤俊介が芸監を務めるオランダ・バッハ協会の《マタイ受難曲》をツアー中(全13公演)。テノールの櫻田亮もソリストとして参加しているらしい。聴いてみたいけどオランダでは仕方ない。BCJの《マタイ》は2003年以来ほぼ毎年聴いてい…
佐藤俊介が弾き振りする東響 #780 定演を聴いた(3月18日 土曜 18:00/サントリーホール)。 ルイ・シュポア(1784-1859):ヴァイオリン協奏曲 第8番 イ短調 op.47「劇唱の形式で」 ベートーヴェンと親交があったというシュポアのヴァイオリン協奏曲第8番は…
佐藤俊介のJ. S. バッハ作曲 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲を聴いた(3月15日 水曜 14:00/所沢ミューズ キューブホール)。 ここで全曲を聴くのは5年振り(前回の感想メモ)。楽器はいつもの指板に模様のある明るめのヴァイオリンとは違うよ…
体調は少しずつよくなっていると思いたいが、術前の状態にはなかなか戻らない。つい焦ってしまうが、月単位で考えないといけないらしい。 ノイマイヤーは5階で見た。東京文化会館はエレベーターがないのか。いまさらながら驚いた。1階席を買えないひとは脚を…
『コッペリア』の初日、2日目と楽日を観た(2月23日 木曜・祝 14:00,24日金曜 19:00,26日 日曜 18:00/新国立劇場オペラハウス)。 前回の2017年のメモはこちら。以下は今回の感想メモ。 振付:ローラン・プティ/芸術アドヴァイザー+ステージング:ルイ…
岡田利規の脚本・演出による木ノ下歌舞伎『桜姫東文章』六日目を見た(2月8日 水曜 18:00/あうるすぽっと)。木ノ下歌舞伎はこれが初めて。 先月下旬に手術したから行くのは無理かと思ったが、なんとか間に合った。当然ながら体調は万全でなく、開始後数十…
昨年12月12日の精密検査で病気が見つかり、1月25日に入院。2日後の手術を経て2月5日退院した。術前はさすがに不安で落ち込んだが、持参した柄谷行人の「ヒューモアとしての唯物論」にずいぶん救われた。あと読んだのは『虞美人草』と『三四郎』。前者はiPad…
近ごろ80年代から2000年代初頭に見た舞台が、折に触れて回帰してくる。老いの兆候なのか。マギー・マランの『May B』は 84年にオフ・ブロードウェイで見たアラン・シュナイダー演出のベケットを想起させたし、鈴木忠志の『サド公爵夫人(第2幕)』を見る気に…
4年まえ横山(iaku)作品を見始めたのは、軽快な場面転換と時間性の攪乱に魅せられたから。近年はいわゆる感動的なメロドラマ性が濃くなってきた印象。先月の俳優座作品もそう。新国立劇場だとどうなるか、確かめたい。『モデレート・ソプラノ』(2015)は4…
今月はダンス公演が4【+1】、演劇が2、オペラ1、コンサート1。どれも楽しみだが、とりわけ横山拓也が俳優座に書きおろす3作目は注目している。マギー・マランについては何も知らないが、以前見た『Salves—サルヴズ』は本当に面白かった! 当然『MayB』も期…
またまた更新が大幅に遅延! すでに2公演終了し、3公演目が目前に迫っている。感想も手書きメモはあるものの、まったくブログにあげてない。これでは〝ものぐさフィールドワーク〟だ。予定表にコメントを付けるかたちでなんとか継続していきたい。 2日(日)…
今月も5公演と少なめ。7月中旬以降、オケの生演奏から遠ざかっている。久し振りに聴くとどんな感触なのか。楽しみだ。 1日(木)19:00 『わたしは幾つものナラティヴのバトルフィールド』テキスト・演出:岡田利規/共同振付:岡田利規、湯浅永麻、太田信吾…
あっという間に16日。今月は演劇の2公演のみだが、一方の『あつい胸さわぎ』再演はすでに終わり、他方の劇団銅鑼公演は陽性者が出たため中止に。8月に1公演しか見ないのは二十数年ぶりか。 『あつい胸さわぎ』は、役者はみな巧いし〝感動〟したが、同時に…
「岸田國士戦争劇集」初日ソワレ(白組)と8日目ソワレ(赤組)を観た(7月8日 金曜 19:00,13日 水曜 19:00/アトリエ春風舎)。 岸田國士の『動員挿話』と『かへらじと』は十数年前に作品論を書いたことがある*1。『動員挿話』の上演は何度か見た。という…
《ペレアスとメリザンド》は質の高い歌手陣と緻密な演出で、見応えはあったが疑問も感じた。プロダクションが初演されたエクサンプロヴァンス等の欧州並に、オーソドックスな舞台の歴史が積み重なっているとは言えない文脈では唐突感が禁じ得ない。男性の女…
新国立劇場 演劇『貴婦人の来訪』4日目を観た(6月4日 土曜 13:00/新国立小劇場)。ごく簡単にメモする。 初演:1956年(スイス)/作:フリードリヒ・デュレンマット(1921-1990)/翻訳:小山ゆうな/演出:五戸真理枝/美術:池田ともゆき/照明:阪口美…
今月のフィールドワークは少なめ。コロナ下で再演が延びていたバレエ『不思議の国のアリス』は3キャストを一回ずつ。秘密戦の兵器を開発していた戦時の研究所にまつわる詩森ろばの新作に、あのドライバー役を演じた三浦透子が出演。他には藤倉大のフォルテピ…