その他
先月同様、今月も映画1 演劇1 コンサート2 と少なめ。 先月は公演が少ない分、気になっていた本をいろいろ読めた。中沢啓治『はだしのゲン』全10巻、吉原真里『親愛なるレニー——レナード・バーンスタインと戦後日本の物語』、平野啓一郎『死刑について』、村…
8月はダンス1作と演劇1作のみ。このところ体調が万全でない日が続いたから、ゆっくり休みたい。 暮れに、米沢唯がモームの短篇「雨」(1921)に基づいたダンスを踊ると聞き、たしか新潮文庫の短編集が本棚にあったはずだと探したが、ない。カビでも生えて…
今月はコンサートが多くなった。佐藤俊介とBCJの共演を聴きたくて、調布国際音楽祭のチケットを初めて買った。二年ぶりのボンクリ・フェスは本当に楽しみ。大塚直也のレクチャーコンサートも興味津々。 1日(土)17:00 〈調布国際音楽祭2023〉バッハ・コレギ…
ピーター・ライト版『白鳥の湖』の再演。これまで「見ることは育てること」と勝手に思い全キャストを見てきたが、最近は本当に見たいダンサーだけになった。なぜだろう。理由や事情は見る側にむろんあるのだが、見られる側(バレエ団&劇場)にも確かにそれ…
『エンジェルス・イン・アメリカ』第一部・第二部を見た。これは両方見て初めて納得できるし、見応えも感じる。その感想はいずれまた。それより、新国立劇場における〝フォワイエ内の宣伝ビデオ・ノイズ問題〟だ。4年前もツイートし、劇場に直接伝えもしたが…
現在、鈴木優人の指揮で佐藤俊介が芸監を務めるオランダ・バッハ協会の《マタイ受難曲》をツアー中(全13公演)。テノールの櫻田亮もソリストとして参加しているらしい。聴いてみたいけどオランダでは仕方ない。BCJの《マタイ》は2003年以来ほぼ毎年聴いてい…
体調は少しずつよくなっていると思いたいが、術前の状態にはなかなか戻らない。つい焦ってしまうが、月単位で考えないといけないらしい。 ノイマイヤーは5階で見た。東京文化会館はエレベーターがないのか。いまさらながら驚いた。1階席を買えないひとは脚を…
昨年12月12日の精密検査で病気が見つかり、1月25日に入院。2日後の手術を経て2月5日退院した。術前はさすがに不安で落ち込んだが、持参した柄谷行人の「ヒューモアとしての唯物論」にずいぶん救われた。あと読んだのは『虞美人草』と『三四郎』。前者はiPad…
近ごろ80年代から2000年代初頭に見た舞台が、折に触れて回帰してくる。老いの兆候なのか。マギー・マランの『May B』は 84年にオフ・ブロードウェイで見たアラン・シュナイダー演出のベケットを想起させたし、鈴木忠志の『サド公爵夫人(第2幕)』を見る気に…
4年まえ横山(iaku)作品を見始めたのは、軽快な場面転換と時間性の攪乱に魅せられたから。近年はいわゆる感動的なメロドラマ性が濃くなってきた印象。先月の俳優座作品もそう。新国立劇場だとどうなるか、確かめたい。『モデレート・ソプラノ』(2015)は4…
今月はダンス公演が4【+1】、演劇が2、オペラ1、コンサート1。どれも楽しみだが、とりわけ横山拓也が俳優座に書きおろす3作目は注目している。マギー・マランについては何も知らないが、以前見た『Salves—サルヴズ』は本当に面白かった! 当然『MayB』も期…
またまた更新が大幅に遅延! すでに2公演終了し、3公演目が目前に迫っている。感想も手書きメモはあるものの、まったくブログにあげてない。これでは〝ものぐさフィールドワーク〟だ。予定表にコメントを付けるかたちでなんとか継続していきたい。 2日(日)…
今月も5公演と少なめ。7月中旬以降、オケの生演奏から遠ざかっている。久し振りに聴くとどんな感触なのか。楽しみだ。 1日(木)19:00 『わたしは幾つものナラティヴのバトルフィールド』テキスト・演出:岡田利規/共同振付:岡田利規、湯浅永麻、太田信吾…
あっという間に16日。今月は演劇の2公演のみだが、一方の『あつい胸さわぎ』再演はすでに終わり、他方の劇団銅鑼公演は陽性者が出たため中止に。8月に1公演しか見ないのは二十数年ぶりか。 『あつい胸さわぎ』は、役者はみな巧いし〝感動〟したが、同時に…
《ペレアスとメリザンド》は質の高い歌手陣と緻密な演出で、見応えはあったが疑問も感じた。プロダクションが初演されたエクサンプロヴァンス等の欧州並に、オーソドックスな舞台の歴史が積み重なっているとは言えない文脈では唐突感が禁じ得ない。男性の女…
今月のフィールドワークは少なめ。コロナ下で再演が延びていたバレエ『不思議の国のアリス』は3キャストを一回ずつ。秘密戦の兵器を開発していた戦時の研究所にまつわる詩森ろばの新作に、あのドライバー役を演じた三浦透子が出演。他には藤倉大のフォルテピ…
新国立劇場のバレエ『シンデレラ』の初日(4/30)、2日目(5/1)、千穐楽(5/5)を見て、自分がバレエに何を求めているのか再確認した。バレエ(ダンス)はいわゆる身体芸術だが、ミスをせず、ただうまく踊るだけでは芸術とはいえない。そこに身体を超える〝…
年度初めの今月は少なめ。 青年団の支援会は、ラインアップを何度見てもオリザ作品は一作のみで他に食指が動くものは見当たらず(知らないだけだろうが)今年度は入会しなかった。ただ『S高原から』を一般で入手後『日本文学盛衰史』(1998)が来年1月に追加…
2月24日(木)13時からシアターコモンズの『吊り狂い』を Shibaura House で見た。その後、広州市場で食事中にロシアのウクライナ侵攻を知った。27日(日)シアターコモンズの最終日『オバケ東京のためのインデックス 第一章』終了後、ステージを降りた佐藤…
ガエターノ・デスピノーサ(11月)とジョン・アクセルロッド(1月)を知ったのはN響定期を代役で指揮したとき。二人とも大変気に入った。 デスピノーサは、とかく力みがちな組曲《展覧会の絵》を豊かでふっくらした音楽に仕上げた。彼はゼンパーオーパー(…
松が取れた初っぱなは、青年団の「忠臣蔵」。見るのは三回目か。豊岡への移転やコロナ禍で、平田作品を見る機会がかなり減った。江原河畔劇場にも一度は行ってみたいが、なかなか実現せず。 新国立劇場バレエ団の「ニューイヤー・バレエ」は新制作のアシュト…
すでに三作は見終えたが、いずれも充実した舞台。特に文学座アトリエの『ピンター作品6選』は演劇的な刺激や発見が随所にあった(感想メモ)。風姿花伝の『ダウト』も役者の質が高く面白いが、どこまでも娯楽の域を出ない印象。7回目の再演オペラ《蝶々夫人…
新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』の上田公演で米沢唯は速水渉悟と組むはずが、速水が怪我で降板。本公演同様、福岡雄大と踊ることになった。大変残念だが、若い速水は今後のバレエ団を、というか日本のバレエ界を背負って立つべき逸材だ。この際じっくり養生…
今月は楽しみな演目が揃った。大好きなロッシーニの《チェネレントラ》を新国立劇場が新制作する。ただ、イタリア人指揮者が「本人の都合」でキャンセルし(14日間隔離の都合か)、代わりに振るのがワグネリアンなのは少し心配だが(ゼッダ氏の薫陶を受けた…
玉三郎と仁左衛門のコンビで歌舞伎を見るのは本当に久し振り。二人がおかると勘平/平右衛門で出演の『仮名手本忠臣蔵』が歌舞伎の初見だった(塩冶判官は〝受け口〟の七代目芝翫/由良之助は團十郎)。今回 演目は違うが、その外伝というから感慨深い。秋元…
舞台の成否はほぼキャスティングで決まる。新国立劇場の演劇部門「フルオーディション」企画は、文字通り全キャストをオーディションで選び上演するもの。これまでの三公演はやはり質が高かった(『切られの仙太』『反応工程』…)。演出家が劇場の意向やしが…
なかなかブログに時間が取れない。感想を書きたい舞台は『切られの仙太』『ライモンダ』『未練の幽霊と怪物』等々、と沢山ある。が、感想どころか、7月の予定もすでに一週間遅れてしまった。新制作の《カルメン》初日はアクシデント(下記)もあったが、タイ…
3回目の緊急事態宣言は今月20日まで延長された。この状況で東京五輪開催へと闇雲に突っ走る政府や都に言いたいことは色々あるが、ここではやめておく。舞台公演は上限50%の条件で上演可能となった。バレエ『ライモンダ』は全4キャストのうち柴山・渡邊組は…
3回目の緊急事態宣言(4月25日〜5月11日)により、またもや公演の中止が相次いだ。政権(政府)はこの一年間なにをしていたのか。政権が無能だと国民は不幸だが、それを許容したのは国民自身だからやむをえない(年内には衆議院選挙が控えている)。 中止に…
新年度がスタートする今月も少なめだが、見/聞き応えのある演目が並ぶ。恒例のBCJ定期《マタイ》は今回初めて優人氏が振る。つねに父 雅明氏と比較される〝宿命〟をどう乗りこえるか。一幕オペラのダブルビル《夜鳴きうぐいす/イオランタ》は引き続き海外招…