新国立劇場演劇『イロアセル』[フルオーディション4]2021

新国立劇場演劇『イロアセル』を観た(11月12日 金曜 19:00/新国立小劇場)。

作・演出:倉持 裕/美術:中根聡子/照明:杉本公亮/映像:横山 翼/音響:高塩 顕/音楽:田中 馨/衣裳:太田雅公/ヘアメイク:川端富生/振付:小野寺修二/演出助手:川名幸宏/舞台監督:橋本加奈子/出演:伊藤正之 東風万智子 高木 稟 永岡 佑 永田 凜 西ノ園達大 箱田暁史 福原稚菜 山崎清介 山下容莉枝

うーん。匿名の発言がはびこるネット社会をアレゴリカルに描いたようだが、ピンとこない。アクチュアリティが感じられない。俳優は総じて悪くないし(囚人の演技は少し疑問)、発話が色づく仕掛けや架空のスポーツ競技〝カンチェラ〟の動き(振付)など部分的には面白いが、如何せん、それらが作品として収斂してこない。

島の住人が発する言葉には色がつく。傍から見れば綺麗だが、共同体の内部では本音が言えず息苦しい。これは記名での発話を意味するのだろう。ところが、本土から来た囚人と看守のそれは無色。島民も囚人らの前だと言葉は色褪せ(つまり無記名=匿名となり)、話者は自由になる。

島民らは自由な発話を求め、次々に囚人と面会して本音を語る。それを囚人が紙に書き取り、島民がコピーして拡散する。RTのことか。これでカンチェラの競技審査員の買収がバレる。だが、買収で被害を受けたはずの選手がなぜか囚人の指を切り落とし、文字を書けなくする。…買収に関わった会社が崩壊。家々が〝炎上〟し、島民の言葉から色が消える(イロアセル)…。

記名での発話を象徴する島民の方が、色を集める携帯に似た機器を持つ。一方、匿名性の遣り取りを島にもたらした本土の囚人は紙に手書きのローテクさ。なんかちぐはぐだ。わざと? ならばその理由は? 考えさせるため? 何を? 対話やコミュニケーションについて? そんな問題提起や示唆があったか? まったくピンとこなかったし、いまも分からない。身体が演劇的快として反応したのは、看守 伊藤正之と競技審査員 高木稟の遣り取りや会社社長 山崎清介の演技。他にもカンチェラ選手の二人(永田凜・福原稚菜)をはじめ、いい俳優を見る喜びはあった。だからこそ、もったいないと思うのだ。

新国立劇場は、少なくとも国内では最高の舞台芸術が見られる場であってほしい。オペラやバレエはそれが実現できている。そう思う。だか演劇はどうか。フルオーディション企画の4回目に、なぜこの作品を選んだのか。当企画の演目は、これまでチェーホフ/ストッパード『かもめ』(1896/1997)、三好十郎『斬られの仙太』(1934)、宮本研『反応行程』(1958)、そして倉持裕『イロアセル』(1911)。『かもめ』はともかく、他の二作、特に『斬られの仙太』は斬新な演出で作品の面白さを際立たせる優れた舞台だった。今回は、プログラムによれば、本作を芸術監督と制作が倉持氏に提案したという。

じつは鵜山仁演出の本作初演を2011年10月に見ていた。が、正直、まったく覚えていなかったのだ。感想メモは書いていないがプログラムに「音楽のテイストよくない」とだけ走り書きしていた。

劇場側が本作を提案したのはどんな理由なのか。まさか斬新とか実験的などと見なしたわけではないだろう。それはありえない。とすれば、たんに劇場のオリジナル台本で安く上げたかったのか? コロナ禍での減収が遠因? 

演出家としての倉持氏は、シンメルプフェニヒ『昔の女』(新国立劇場/2009)、『現代能楽集Ⅶ 花子について』(世田谷パブリックシアター/2014)、江戸川乱歩原作/倉持氏再構成『お勢登場』(シアタートラム/2017)等を見たきりだが、いずれも今回より面白かったし見応えがあった。本人が自作に限定せず自由に選んでいれば、あるいは『花子について』や『お勢登場』のように自身で古典をアレンジし再構成すれば、まったく異なる公演になっただろう。フルオーディションまでしてこれでは、もったいないと言わざるをえない。

『十二人の怒れる男』@シアターコクーン 2020

レジナルド・ローズの演劇版『十二人の怒れる男』3日目を観た(9月12日 18:30/シアターコクーン)。

新型コロナの影響で、演劇を見るのは3月26日の文学座アトリエ公演以来だから、ほぼ半年ぶり。本作は最初のテレビ版(1954)で親しんできた。シドニー・ルメット監督の映画版(1957)はもとより、演劇版も俳優座劇場で数回見ている(2011,2015,20172018)。が、1977年にローズ自身が改訂した最終版(96年にはハロルド・ピンターが演出)の上演は今回初めて見た。今年はたまたまこの版をオンラインで学生と読んでいる。見ないわけにはいかない。チケットは何度目かのチャレンジでやっと取れた。以下、簡単にメモする。

翻訳:徐 賀世子/演出:リンゼイ・ポズナー/衣裳・美術:ピーター・マッキントッシュ/出演:ベンガル(1番) 堀 文明(2番) 山崎 一(3番) 石丸幹二(4番) 少路勇介(5番) 梶原 善(6番) 永山絢斗(7番) 堤 真一(8番) 青山達三(9番) 吉見一豊(10番) 三上市朗(11番) 溝端淳平(12番) 

 舞台を観客席が取り囲むかたち。セットは2時間ぶっ続けで陪審員室のまま変わらない。照明や雨音等の効果はあるが、下手をすると単調になる。前半は抑え気味で、後半からラストへ向けて山場が来るように計算された演出。セリフの強弱は、音楽のように調整され、無闇に怒鳴らせない。これはいいと思う。ただし、日本語のセリフ回しが、外から修正(ダメ出し)されていないのか、即座に意味を飲み込みにくい箇所がいくつかあった(特に前半)。日本語を解さない(たぶん)外国人演出家の弱点かもしれない。

演劇版を見ると8番ではなく、これは3番のドラマだと思わされる。山崎は息子との葛藤から被告の少年に個人的感情を投影してしまうこの役をよく生きていた。ただ、追いつめられたラスト近くの、8番が「あなたの息子じゃない。あれは別の子だ」のあと、4番が "Let him live." と3番に言う。これを「死なせてはいけない」と発話(訳)したのには違和感があった。ここは俳優座台本のように「生かしてやりなさい」の方がニュアンスを捉えているし、グッとくる。

役者はみな個性的でよく感じを出していたと思う。特に、9番の老人、声のデカい偏見に満ちた10番、移民の11番、7番も人命より自分の都合を優先するいいかげんな野球狂を好演した。6番の労働者はリアリティがあった。8番はいいと思うが、もっと〝正義の味方〟像からはみ出してもよかった。陪審員長のベンガルは大好きな役者だが、声があまり出ていないので少し心配(フットボールのコーチには見えないか)。

舞台の本作を囲み形で上演すると、陪審室の暑苦しい閉塞した感じが出ない。もっとキャパの小さい劇場の方がよさそう。全体的にセリフが聞き取りにくかった。そこは残念だが、回が進めば芝居は「育つ」かもしれない。後半も見たいところだが、簡単には取れないし、そもそも演劇としてチケット代(10800円)が高すぎる。

 

新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』新制作 全4キャスト 2021

新制作『白鳥の湖』の初日と2日目,5日目と6日目を観た(10月23日 土曜,24日 日曜,31日 日曜,11月2日 火曜 全て14:00/新国立劇場オペラハウス)。ごく簡単にメモする。

上田公演(11月7日 日曜 14:00/サントミューゼ 大ホール)についてはこちら

振付:マリウス・プティパ&レフ・イワーノフ+ピーター・ライト/演出:ピーター・ライト/共同演出:ガリーナ・サムソワ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/美術・衣裳:フィリップ・プロウズ/照明:ピーター・タイガン/指揮:ポール・マーフィー(23日,24日,11月2日)&冨田実里(31日)/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団

ピーター・ライト版は初めて見た。やっと新国立は〝虚構の文法〟に則った結末を得た。こうでなくてはいけない。序曲での王の葬列を始め、随所で理にかなったコンテクストが与えられ、ダンサーは各場面で何をするのか、どこに向かって行動するのか明確になっていた(スタニスラフスキー晩年の「身体的行動」理論と重なる)。もちろん観客にとっても。美術・衣裳は重厚で本格的。さすがに女王の国で創られたプロダクションだ。

第3幕のディヴェルティスマンも各民族踊舞の位置づけを再考し、チャルダッシュハンガリー)、マズルカポーランド)、ナポリ(イタリア)、スペインの順に変更。これに合わせて花嫁候補はハンガリー王女、ポーランド王女、イタリア王女の3人に絞り、各舞踊のあとに、王女がそれぞれソロを踊る。最後はロットバルト男爵らと闖入したオデットがジークフリードとパ・ド・ドゥを踊る。つまりスペインはロットバルト(悪魔)の眷属だ。ゆえに、オデットの到来を隠すのはスペインの舞踊手たち。なるほど。なお、王女のソロは1877年のオリジナル版にあったパ・ド・シス等の音楽が使われているらしい。

第4幕の冒頭、スモークのなかから白鳥たちの手が現れる。涙のオデット。いっそ人間の姿でいるうちに湖に身を投げようとするが、2羽の白鳥の娘たちに止められる。駆けつけたジークフリード。オデットとのパ・ド・ドゥ。だが、ジークフリードは誓いを破ったため、もう取り返しがつかない。人間の姿のまま湖に身を投げるオデット。ジークフリードもあとに続こうとするが、ロットバルトに阻まれる。ジークフリードにフクロウの頭をもぎ取られ、おたおたする隙に身を投げるジークフリード。駆けつけたベンノは王子の行方を白鳥の娘たちに尋ね…やがて王子の死体を抱いて現れる。後方には二人の佇む姿が中空に浮かび上がり幕。グッとくるラスト。

音楽は、この劇場が上演してきたセルゲイエフ版や牧版のようにリピートを省略しない。実に新鮮。クラシック音楽では長いあいだ反復記号を無視していたが、近年は忠実に履行する(作曲家の指示通り演奏するのは当たり前だが)。その影響かと思ったが、版の初演は1981年だから演奏慣習の流れとは無関係らしい。ただ、第1幕で王子がソロを踊るアンダンテ・ソステヌートの第二主題(初めはチェロ、続いて第1ヴァイオリンが奏する)の、半音でなく全音下がる箇所が気持ち悪い。ミのフラットからミのナチュラルに上昇し下降するところ(レ・ミ♭ーレ・ミ♭ミ♮ファーミ♮、のミ♮がミ♭に)。なぜ? 第3幕のヴァイオリンソロで同じフレーズの繰り返しをオクターブあげないのはオリジナル通りだと思う。

ポール・マーフィの指揮はチャイコフスキーの音楽性より踊りに合わせることを優先しているのか。音色がその場に応じてさほど変わらない。ゆえに物足りない。

初日 オデット&オディール:米沢 唯/ジークフリード王子:福岡雄大/王妃:本島美和/ロットバルト男爵:貝川鐵夫/ベンノ:速水渉悟(怪我のためキャンセル)→木下嘉人/クルティザンヌ(パ・ド・カトル):池田理沙子、柴山紗帆/ハンガリー王女:廣田奈々/ポーランド王女:飯野萌子/イタリア王女:奥田花純

印象的なのはダンサー(特に女性)の踊りが滑らかで継ぎ目がほぼ見えないこと。たとえばクルティザンヌの池田理紗子や飯野萌子。きっちりキメるより、表情豊かに踊る。継ぎ目の無さはクネクネ感と表裏だが、血の通った踊りは大変好ましい。吉田都監督の指導が効いてきたのか。

ベンノの木下嘉人は、長い手脚を溌剌と動かし踊る。とても華やか。友人(侍従)として憂鬱な王子を気遣う演技はとても自然。怪我で降板した速水渉悟のベンノも見たかった(上田公演に間に合えばよいが )。←上田はおろか『くるみ』「ニューイヤー・バレエ」も降板。少し心配だ。

第2幕のオデット米沢唯は、しなやかで勁い踊り。キレもある。腕などの動きが速く強い。福岡ジークフリードとさほど内的交流が感じられない分、踊りが身体的でプロっぽい印象。第3幕のオディールではぐっと若く見えた(吹田ではこんな凄い若手がいるのかと騙された! 席も遠かったんだけど)。ジークフリードに飛びつく動きは吃驚。悪魔なんだな。フェッテはいつもと少し違う感触。レヴェランスも妖しい。

ジークフリード福岡雄大は引き締まった踊り。ただし第2幕のオデットとのやりとりはもっと交流が欲しい。他方、第3幕のパ・ド・ドゥはある意味スポーティで面白かった(『ホフマン物語』第3幕のホフマン福岡とジュリエッタ米沢のバトルを想起)。福岡のヴァリエーションはただただ見事だった。

4羽の白鳥の娘たちは、内側に絞り込んだような強度の高い踊り。2羽の白鳥の娘たちは、誰が踊っているのは分からない。ああ、ひとりは寺田亜沙子か。

どのダンサーも動きの〝角〟が取れ、踊りの運動(流動)性が高まったように感じる。それがプロっぽく見えるゆえんなのか。これまで〝角〟が個性として記憶され、ダンサーたちを識別していたのかもしれない。

王妃の本島美和はカンパニーの宝。ツボを外さぬ素晴らしい王妃。第3幕のラストでくずおれる様はマクミラン版『ロミ&ジュリ』のキャピュレット夫人を想起。ロットバルト男爵の貝川鐵夫は大きな存在感。

2日目の小野絢子はオデットではきめ細かく洗練された踊り。自発性が高く動きがくっきり見える。ジークフリードへの想いがどんどん募り、最後は彼との離れがたさが強く伝わってきた。そう促したのは相手役の奥村康祐だろう。ヴァイオリンとチェロのソロはこの日の方がよかった。オディールでは次第に強度が弱まったのは残念だが、第4幕の脱力パ・ド・ドゥ、投身自殺、奥村ジークフリードの後追い…グッときた。中家正博のロットバルトは第4幕でフクロウの頭をもぎ取られた後オロオロのたうち回る演技が素晴らしい。

10月31日(日)木村優里はかたちはまあよい(フェッテはもっと綺麗に回って欲しい)が、内側からなにも感取できない。結果、1ミリもこころが動かない。残念。渡邊峻郁はノーブルな王子像を造形しようとしているのか、あり方がいかにも硬い。第3幕のヴァリエーションはきっちり綺麗に踊った。この日は木下ベンノがドラマを作った。指揮は冨田実里。オケはよく鳴っている。第2幕のアダージョ、ヴァイオリンとチェロは技術的にはともかく情感は出ていた。

11月2日(火)柴山沙帆は白鳥らしい白鳥。内なるターボエンジンが発動し、踊りの〝書き順〟に間違いがない。第3幕は引き締まった踊りだが、オディールとして目力がほしい。フェッテは綺麗な回転。井澤駿は王子としての演技がとてもよかった。トロワの終わりあたりで少しよろけたが(なぜあそこで?)。

上田公演(11月7日 日曜 14:00/サントミューゼ 大ホール)についてはこちら

新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』上田公演 2021【追記】

新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』の上田公演を観た(11月7日(日)14:00/サントミューゼ 大ホール)。簡単な感想メモを記す。この版については初台の本公演メモと共に、後ほどアップしたい(本公演 全4キャストの感想メモ)。

振付:マリウス・プティパ&レフ・イワーノフ+ピーター・ライト/演出:ピーター・ライト/共同演出:ガリーナ・サムソワ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/美術・衣裳:フィリップ・プロウズ/照明:ピーター・タイガン/指揮:冨田実里/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団/[主要キャスト]オデット&オディール:米沢 唯/ジークフリード王子:速水渉悟(怪我のため降板)→福岡雄大/王妃:本島美和/ロットバルト男爵:中家正博/ベンノ:中島瑞生/クルティザンヌ(パ・ド・カトル):池田理沙子、池田紗弥/ハンガリー王女:廣田奈々/ポーランド王女:飯野萌子/イタリア王女:奥田花純

速水渉悟が怪我で降板し、米沢・速水の舞台は実現せず残念だった。結局、初台と同じ米沢・福岡のペアとなったが、二人の2回目(10月30日)が岡田利規の演出オペラ《夕鶴》と重なったため、上田で改めて見られてよかったと思う。

前奏曲の葬列。王妃(本島)の嘆きが初めて見えた。席は18列だがピットの奥行きがあまりない分、ステージが近く感じた【この公演は客を50%の市松模様に制限】。第1幕の王子の福岡雄大は、マリッジブルーからわりあい早く気張らしへ転換? ベンノの中島瑞穂は手足が長く華やか。踊りもよい。ただ、演技は応答の動きが小さく分かりにくい。これからか。第2幕。福岡王子はオデットへの思いをけっこう出していた。二人が見つめ合う頻度も高め。米沢唯のオデットは初台同様しなやかで伸びやか。マイムの美しさと雄弁は特筆もの。ちょっとユーモアも感じる(年長者が年下に諭してるような感じも)。速く強い動きは強度が高い。ジークフリードへの思いは募るが、どこか超然さも残している。完全に人ではないから? 悲劇的結末への予感を表出?

オケは編成を若干縮小か(弦バス3名)。すっきりした響きで初台とはひと味違う。

第3幕ハンガリー王女の廣田奈々はアウラが濃い。ポーランド王女の飯野萌子は踊りが自在でからだ全体の表情が豊か。イタリア王女の奥田花純は相変わらず勘がよく、運動神経のよい動き。チャルダッシュ細田・木下)は相互性の高い踊り(男女が互いを支点に…)。ナポリはタンバリンを男女で交互に。オディール(米沢)登場。ジークフリード(福岡)にエスコートされシモテから退場。それらはすべてオデットとは別人(悪魔)のあり方。スペインの男性の帽子は悪魔? パ・ド・ドゥ。オディールの王子へのもたれ掛かり方! いかにも誘惑。ロットバルトに囁いたあとの動きがとても素早い。飛びつく動き。バランス。すべて悪魔の娘。けっして相手に気を許さない。福岡のヴァリエーションは抑えたロイヤル(王子)の踊り。そこにオディール(オデット)への思いがつい出てしまう。好い。米沢のフェッテは豪快とも違う。その後の動きもすべて、あくまで悪魔の娘として王子を騙すためのもの。ロットバルト中家正博の芝居は徹底している。フェッテの直前で、オディールに出の合図を送っていた(初めて気づいた)。ヴァイオリンソロは音程がややフラット気味。

第4幕。スモークの量が初台より少なめ。というか、奥行きが短いのか。いやコール・ドを1列減らした(30→24)ためらしい。オディールの「身投げします」のマイムが弱々しい。それほど打ちひしがれているのか。ジークフリードとのパ・ド・ドゥ。福岡は初日より感情を表に出そうとしている(出し方がちょっとぎこちないけど)。パ・ド・ドゥののち、オディールが再度マイムし湖に身を投げる。飛び込み方もよい。ロットバルトとジークフリードとの闘い。加勢する白鳥たち。フクロウの頭をもぎ取り、慌てた隙に飛び込むジークフリード(飛び込み方はいまひとつ)。ロットバルトが白鳥たちに追い詰められるシーン。中家は初台のときほど演技する面積が位置的に残ってなかった。ベンノ中島がカミテから登場。王子の行方を白鳥たちに尋ねるが、あとの応答が弱い。湖の向こうに二人が仲良く佇む姿。ベンノがジークフリードの亡骸を抱いて正面から前へ。何度見てもグッとくる。

会場に大勢居た子供たちはどう思ったかな。すっきりしたオケは悪くない。冨田実里は初台よりも自分の棒を振っていた印象。初めからひとりで仕上げていたらさらに違っていただろう。

【追記 サントミューゼは新国立劇場とよく似ている。それもそのはず、どちらも同じ建築家(松本市出身の柳澤孝彦)が手がけたという。大ホールのキャパは1530席(ピット時は1376席)で4階席がないため新国立の1800席よりは少なめだが、インティメットな感触でとても居心地が好かった。舞台の間口もほぼ同じぐらいか(奥行きはさすがに新国立ほどではなさそう)。他に320席の小ホールや大ホールの主舞台と同じ広さの大スタジオ等もあるようだ。また市立美術館が隣接している。山や河など豊かな自然に恵まれているし、また訪れてみたいと思わせる劇場だった。】

iaku 新作『フタマツヅキ』2021【追記】

横山拓也(iaku)作・演出の新作『フタマツヅキ』2日目を観た(10月29日 金曜 19:00/シアタートラム)。

家族がテーマ。もしくは、夢を持つことの世代間ギャップ。噺家くずれのダメ親父と彼をけなげに支える母親。そんな父をひとり息子は嫌っている。この時間軸に、二人の出会いから一緒に暮らし始めた過去の時間が加わり、現在の時間と交互に、ときに交錯し、進行する。「二重の時間軸」とリズミカルな「場面転換」は横山演劇の特色だし、魅力でもある。以前はこうした仕掛け自体に、受け手は(恐らく創り手も)演劇的な喜びを見出していた。それが、仕掛けは次第に手段として後景に退き、ドラマの中身に重点がシフトしてきた印象だ。以下、簡単にメモする。

鹿野克[すぐる](開店休業中の落語家・二荒亭山茶花):モロ師岡

鹿野花楽(克と昌子の息子):杉田雷麟[らいる]

鹿野雅子(克の妻):清水直子

竹橋由貴(花楽の幼なじみ):鈴木こころ

沢渡裕美(ギャラリーサワタリのオーナー):ザンヨウコ

二荒亭茶ノ木(二荒亭山茶花の弟弟子):平塚直隆(オイスターズ)

スグル:長橋遼也(リリパットアーミーⅡ) 

マサコ:橋爪未萠里 

舞台の中央には、ちゃぶ台の狭い和室と小さなテーブルセットのダイニングがある。襖で隔てたこの二間続きのセットと、これを取り巻くなにもない空間が演技場となる。横山の舞台は、従来、洗練された段差のあるセットへ役者がテンポよく出入りし移動することで、小気味のよい場面転換を実現していた。今回は、中央のフタマツヅキのセットを役者が手動で回転させて場面転換する。少し野暮ったい感じだが、その分、生な感情がじかに湧いてくる気もした。

モロ師岡は少し枠からはみ出しがちだが、元芸人で噺家の独特な味はよく出ていた。初舞台という杉田雷麟は花楽役の真っ直ぐな性格をよく生きた。清水直子は〝無職〟の夫を甲斐甲斐しくいたわる妻役の演技が見事。母の甲斐甲斐しさに息子の花楽は苛立つが、花楽の誕生前の時間軸(芸人の克を応援するのが雅子の生きがいに…)から、観客は理解できる仕掛け。由貴役の鈴木こころには何度も笑わされた。花楽の幼なじみで、いつかエステティシャンになり裕福になって好きな人(花楽らしい)と暮らすのが夢。現実は回転寿司のバイトリーダーで、専門学校に行くお金もないが、けなげに生きる20歳の元気な女性。花楽に放つ軽口は救いとしての笑いを生む。沢渡裕美のザンヨウコは現実のギャラリーオーナーにそっくり。過去の克との微妙な関係を絶妙に匂わせた。ラスト近くで克(モロ)はテーブルの上に座り、襖の向こうで泣き崩れる妻に向けて「初天神」を一心に語る。噺のなかの息子〝金坊〟のセリフは、子供時分に覚えた花楽に言わせる。初めは嫌がるが次第に本気でやり始める花楽。本作のクライマックスだ。このとき、側でかつての弟弟子(平塚直隆)が口をあんぐり開けて聞いている、その表情が実に秀逸だった。過去のスグル(克)を演じた長橋遼也はめっちゃうまい。マサコ(雅子)役の橋爪未萠里は横山演劇に必須の女優。二人の優れた演技が本筋を見事に歴史化していた。

文学座公演の『ジャンガリアン』も横山氏の新作だ。とても楽しみ。

【追記】横山演劇の「二重の時間軸」が興味深いのは、第一に、二つの時間が積層し攪乱される点。観客は当初それが異なる時間軸と分からないまま見続ける。やがて、あれはそういうことだったのか、とあとで納得することになる。これは現実世界のメタファーだ。ひとは簡単に分かり合えないし、他人を理解するにはかなり時間がかかるだろう。二つ目は、現在の時間に生きる人間の身体が、過去に生きた人間の身体と、同じ平面に現前し、交差し、場合によっては、両者が(暗黙の)対話を交わすのを、観客が目の当たりにできる点。そこから、演劇ならではの希有な喜びと思考が生まれると思う。

11月のフィールドワーク予定 2021【コメント付】

新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』の上田公演で米沢唯は速水渉悟と組むはずが、速水が怪我で降板。本公演同様、福岡雄大と踊ることになった。大変残念だが、若い速水は今後のバレエ団を、というか日本のバレエ界を背負って立つべき逸材だ。この際じっくり養生して欲しい。横山拓也(iaku)の『フタマツヅキ』に続き、文学座公演の『ジャンガリアン』も新作だ。横山演劇の肝である「場面転換の妙」と「二重の時間軸」が、後者ではどんな舞台を生み出すのか。楽しみにしている。

2日(火)14:00 新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』振付:マリウス・プティパ&レフ・イワーノフ+ピーター・ライト/演出:ピーター・ライト[主要キャスト]オデット&オディール:柴山沙帆/ジークフリード王子:井澤 駿/王妃:本島美和/ロットバルト男爵:中島峻野/ベンノ:福田圭吾/クルティザンヌ(パ・ド・カトル):奥田花純、広瀬 碧/ハンガリー王女:中島春菜/ポーランド王女:根岸祐衣/イタリア王女:赤井綾乃/指揮:ポール・マーフィー @新国立劇場オペラハウス

5日(金)17:00 チェルフィッチュ×藤倉大 with Klangforum Wien 新作音楽劇 ワークインプログレス公演/作・演出:岡田利規/作曲:藤倉 大/出演:青柳いづみ、朝倉千恵子(ワークインプログレス公演は出演なし)、大村わたる、川﨑麻里子、椎橋綾那、矢澤 誠/演奏:Klangforum Wien(映像出演)、吉田 誠(クラリネット)、アンサンブル・ノマド弦楽四重奏)/ドラマトゥルク:横堀応彦/舞台監督:川上大二郎/音響:白石安紀(石丸組)/サウンドデザイン:永見竜生(Nagie)/照明:髙田政義(RYU)/映像:山田晋平(青空)/撮影:冨田了平:宣伝美術:大竹竜平/プロデューサー:黄木多美子、水野恵美/プロダクションマネージャー:遠藤七海/制作デスク:斉藤友理/主催:独立行政法人国際交流基金/企画制作:一般社団法人チェルフィッチュ、株式会社precog(本公演は2023年にウィーン芸術週間委嘱作品として発表予定)@タワーホール船堀 小ホール

7日(日)14:00  新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』/オデット&オディール:米沢 唯/ジークフリード王子:速水渉悟(怪我のため降板)→福岡雄大/指揮:冨田実里/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団 @サントミューゼ(上田市)大ホール

12日(金)19:00 新国立劇場 演劇『イロアセル』[フルオーディション4]作・演出:倉持 裕/美術:中根聡子/照明:杉本公亮/映像:横山 翼/音響:高塩 顕/音楽:田中 馨/衣裳:太田雅公/ヘアメイク:川端富生/振付:小野寺修二/演出助手:川名幸宏/舞台監督:橋本加奈子/出演:伊藤正之 東風万智子 高木 稟 永岡 佑 永田 凜 西ノ園達大 箱田暁史 福原稚菜 山崎清介 山下容莉枝 @新国立小劇場

15日(月)18:30 文学座公演『ジャンガリアン』作:横山拓也/演出:松本祐子/出演:たかお鷹 高橋克明 林田一高 奥田一平 川合耀祐 吉野由志子 金沢映実 吉野実紗/美術:乘峯雅寛/照明:賀澤礼子/音響:丸田裕也/衣裳:山下和美/舞台監督:加瀬幸恵/演出補:五戸真理枝/制作:田中雄一朗、最首志麻子、白田 聡/宣伝美術:チャーハン・ラモーン @紀伊國屋サザンシアター

18日(木)16:00 オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World リヒャルト・ワーグナーニュルンベルクのマイスタージンガー》[新制作]全3幕〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉指揮:大野和士/演出:イェンス=ダニエル・ヘルツォーク/美術:マティス・ナイトハルト/衣裳:シビル・ゲデケ/照明:ファビオ・アントーチ/振付:ラムセス・ジグル/演出補:ハイコ・ヘンチェル/舞台監督:髙橋尚史/[キャスト]ハンス・ザックス:トーマス・ヨハネス・マイヤー/ファイト・ポーグナービャーニ・トール・クリスティンソン(本人の都合で降板)→ギド・イェンティンス/クンツ・フォーゲルゲザング:村上公太/コンラート・ナハティガル:与那城 敬/ジクストゥス・ベックメッサーアドリアン・エレート/フリッツ・コートナー:青山 貴/バルタザール・ツォルン:菅野 敦(下記交代から玉突き式に)→秋谷直之/ウルリヒ・アイスリンガー:鈴木 准/アウグスティン・モーザー:伊藤達人(ダーヴィッド役の変更により)→菅野 敦/ヘルマン・オルテル:大沼 徹/ハンス・シュヴァルツ:長谷川 顯/ハンス・フォルツ:妻屋秀和/ヴァルター・フォン・シュトルツィング:トミスラフ・ムツェック(健康上の理由で降板)シュテファン・フィンケ/ダーヴィット:望月哲也(健康上の理由で降板)→伊藤達人/エーファ:林 正子/マグダレーネ:山下牧子/夜警:志村文彦/合唱指揮:三澤洋史/合唱:新国立劇場合唱団、二期会合唱団/管弦楽東京都交響楽団/協力:日本ワーグナー協会/令和3年度(第76回)文化庁芸術祭協賛公演/文化庁委託事業「令和3年度戦略的芸術文化創造推進事業」/新国立劇場東京文化会館ザルツブルクイースター音楽祭、ザクセン州立歌劇場の国際共同制作 @新国立劇場オペラハウス

19日(金)19:30 N響 #1943 定演〈池袋Cプロ〉ブルックナー交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンチック」指揮:ファビオ・ルイージ東京芸術劇場コンサートホール

N響は優秀。緻密で強い演奏に感心はしたが、からだは反応せず。もっと森の匂いや気配を感じる弾性のある音が聴きたかったらしい。開演前のブルックナー《弦楽五重奏曲 ヘ長調》 第3楽章は好かった。ブルックナー節を室内楽で満喫した。/ふっくら感の乏しい押し潰すようなルイージの強音は、自分の好みとは合わなかった。彼の指揮を生で聴いたのは2006年 新国立劇場《カヴァレリア・ルスティカーナ&道化師》以来。[と思いきや、2007年にドレスデン国立歌劇場(ゼンパーオーパー)の来日公演で《ばらの騎士》と《サロメ》を聴いていた。]ブロムシュテットでは音の響きに思わず頬が緩んだが、今後ルイージの作る音楽に自分のからだがどう反応するか。確かめたい。(11/20ツイート)

20日(土)15:00 「砂川涼子 ソプラノ・リサイタル」W. A. モーツァルト:歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》より「岩のように」 歌劇《フィガロの結婚》より「恋人よ、早くここへ」 歌劇《イドメネオ》より「お父様、兄弟たちよ、さようなら」 歌劇《ドン・ジョヴァンニ》より「恋人よ、さあこの薬で」/P.マスカーニ:「セレナータ」 「花占い」 「月」/R.シュトラウス:「朝」/R.レオンカヴァッロ:「朝」/O.レスピーギ「夜」/A.ドヴォルザーク:歌劇《ルサルカ》より「月に寄せる歌」/ピアノ:園田隆一郎 @成城ホール

26日(金)19:00 BCJ #145 定演〈待降節カンタータ〉教会カンタータ・シリーズ vol. 79 J. S. バッハ:トッカータとフーガ ヘ長調 BWV 540*, カンタータ第61番《いざ来ませ、異邦人の救い主よ》BWV 61, クリスマス・オラトリオ BWV 248から第1部、第2部、第3部/指揮:鈴木優人/ソプラノ:森麻季/アルト:アレクサンダー・チャンス(入国制限の隔離措置の緩和が見通せないため)→青木洋也/テノール:櫻田 亮/バス:ドミニク・ヴェルナー/オルガン:鈴木雅明*/合唱・管弦楽バッハ・コレギウム・ジャパン東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル

27日(土)14:00 新国立劇場バレエ団 DANCE to the Future: 2021 Selection/照明:眞田みどり/音響:仲田竜/Choreographic Group アドヴァイザー:遠藤康第1・2部新国立劇場バレエ団 Choreographic Group 作品より)『Coppélia Spiritoso』振付:木村優/音楽:レオ・ドリーブ 他/出演:木村優子 木村優里|『人魚姫』振付:木下嘉人/音楽:マイケル・ジアッチーノ/出演:米沢 唯 渡邊峻郁|『コロンバイン』(「DANCE to the Future 2020」未公開作品)振付:髙橋一輝/音楽:ソルケット・セグルビョルンソン/出演:池田理沙子 渡辺与布 玉井るい 趙 載範 佐野和輝 髙橋一輝|『≠(ノットイコール)』振付:柴山紗帆 益田裕子 赤井綾乃 横山柊子/音楽:渡部義紀/出演:益田裕子 赤井綾乃 横山柊子 柴山紗帆|『神秘的な障壁』(「DANCE to the Future 2020」未公開作品)振付:貝川鐵夫/音楽:フランソワ・クープラン/出演:米沢 唯(27日)/木村優里(28日)|『Passacaglia』振付:木下嘉人/音楽:ハインリヒ・ビーバー/出演:小野絢子 福岡雄大 五月女遥 木下嘉人||第3部 ナット・キング・コール組曲(DANCE to the Future 2011にて初演)振付:上島雪夫/音楽・歌:ナット・キング・コール ほか/照明:杉浦弘行/衣裳:有村 淳/出演:本島美和 寺田亜沙子 奥田花純 細田千晶 益田裕子 今村美由起 貝川鐵夫 福田圭吾 小野寺 雄 福田紘也 中島瑞生 渡部義紀 赤井綾乃 朝枝尚子 徳永比奈子 廣田奈々 @新国立中劇場

 

10月のフィールドワーク予定 2021【再追記】

今月は楽しみな演目が揃った。大好きなロッシーニの《チェネレントラ》を新国立劇場が新制作する。ただ、イタリア人指揮者が「本人の都合」でキャンセルし(14日間隔離の都合か)、代わりに振るのがワグネリアンなのは少し心配だが(ゼッダ氏の薫陶を受けた園田隆一郎はスケジュールが合わなかったのか…)。

新国立劇場バレエ団がピーター・ライト版『白鳥の湖』の新制作をついに上演する。昨秋 吉田都芸監着任の冒頭に予定されていた演目だ。どんな舞台になるのか(来月は米沢唯と速水渉悟が主演する舞台も上田市で見る予定)。【←残念ながら速水は怪我で降板。米沢は上田でも福岡雄大と組むことに…】【主要キャスト等を追記した】

N響池袋定期で94歳のブロムシュッテットが登場し、ドヴォルザークの8番等を振る。岡田利規が演出するオペラ《夕鶴》も楽しみでしかない。

演劇ではiakuの新作『フタマツヅキ』と劇団銅鑼が手がける小山祐士の一幕物『従姉妹たち』がある。

1日(金)19:00 新国立劇場オペラ〈新制作〉ロッシーニチェネレントラ》全2幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉令和3年度(第76回)文化庁芸術祭オープニング・オペラ/指揮:マウリツィオ・ベニーニ(「本人の都合により」キャンセル)→城谷正博/演出:粟國 淳/美術・衣裳:アレッサンドロ・チャンマルーギ/照明:大島祐夫/振付:上田 遙/舞台監督:髙橋尚史/[キャスト]ドン・ラミーロ:ルネ・バルベラ/ダンディーニ:上江隼人/ドン・マニフィコ:アレッサンドロ・コルベッリ/アンジェリーナ:脇園 彩/アリドーロ:ガブリエーレ・サゴーナ/クロリンダ:高橋薫子/ティーズ:齊藤純子/合唱指揮:三澤洋史/合唱:新国立劇場合唱団/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス

3日(日)14:40 映画『コレクティブ 国家の嘘』監督:アレクサンダー・ナナウ/製作:アレクサンダー・ナナウビアンカ・オアナベルナール・ミショーハンカ・カステリコバ/脚本:アントアネタ・オプリアレクサンダー・ナナウ/撮影:アレクサンダー・ナナウ/編集:アレクサンダー・ナナウジョージ・クレイグダナ・ブネスク/音楽:キャン・バヤニ/出演:カタリン・トロンタンカタリン・トロンタン カメリア・ロイウカメリア・ロイウ テディ・ウルスレァヌテディ・ウルスレァヌ ブラド・ボイクレスクブラド・ボイクレスク ナルチス・ホジャナルチス・ホジャ/2019年製作/109分/ルーマニアルクセンブルク・ドイツ合作 @シアター・イメージフォーラム

【7日(木)16:00 映画『由宇子の天秤』監督・脚本・編集:春本雄二郎/プロデューサー:春本雄二郎 松島哲也 片渕須直/ラインプロデューサー:深澤知/キャスティング:藤村駿/撮影:野口健司/照明:根本伸一/録音:小黒健太郎/整音:小黒健太郎/美術:相馬直樹/装飾:中島明日香/小道具:福田弥生/衣装:星野和美/ヘアメイク:原田ゆかり/音響効果:松浦大樹/医療監修:林恭弘/ドキュメンタリー監修:鎌田恭彦 清水哲也/メイキング:荒谷穂波/[配役]木下由宇子:瀧内公美/小畑萌:河合優実/小畑哲也:梅田誠弘/長谷部仁:松浦祐也/矢野志帆:和田光沙/小林医師:池田良/池田:木村知貴/前原滉/永瀬未留/河野宏紀/根矢涼香/富山宏紀:川瀬陽太/矢野登志子:丘みつ子/木下政志:光石研ユーロスペース←追記

【11日(月)14:00 新国立劇場オペラ〈新制作〉ロッシーニチェネレントラ》全2幕 @新国立劇場オペラハウス】←好いプロダクションだったので3階から再見

21日(木)19:00 劇団銅鑼 Ⅼabo企画 #1〈ラボ自主企画公演〉『従姉妹たち』作:小山祐士/演出:川口圭子/[出演]馬渕真希 永井沙織 福井夏紀 髙辻知枝 宮﨑愛美/[スタッフ]美術設計:村松眞衣/照明プラン:高見澤絹/照明オペレータ:亀岡幸大/音響プラン:真原孝幸/音響オペレータ:中島沙結/大道具:鈴木正昭/チラシデザイン・題字:猪瀬光博/方言指導:(兵庫弁)北畠愛美+(広島弁)干畠 悠/舞台監督:説田太郎/企画制作・美術プラン・チラシ絵:川口圭子@ 劇団銅鑼アトリエ

22日(金)19:30 N響 #1940 定演〈池袋Cプロ〉グリーグ:「ペール・ギュント組曲 第1番 作品46/ドヴォルザーク交響曲 第8番 ト長調 作品88/指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット @芸劇コンサートホール

23日(土)14:00 新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』令和3年度(第76回)文化庁芸術祭主催公演/振付:マリウス・プティパ&レフ・イワーノフ+ピーター・ライト/演出:ピーター・ライト/共同演出:ガリーナ・サムソワ/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/美術・衣裳:フィリップ・プロウズ/照明:ピーター・タイガン/[主要キャスト]オデット&オディール:米沢 唯/ジークフリード王子:福岡雄大/王妃:本島美和/ロットバルト男爵:貝川鐵夫/ベンノ:速水渉悟(怪我のため降板)→木下嘉人/クルティザンヌ(パ・ド・カトル):池田理沙子、柴山紗帆/ハンガリー王女:廣田奈々/ポーランド王女:飯野萌子/イタリア王女:奥田花純/指揮:ポール・マーフィー/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス

24日(日)14:00 新国立劇場バレエ団『白鳥の湖[主要キャスト]オデット&オディール:小野絢子/ジークフリード王子:奥村康祐/王妃:本島美和/ロットバルト男爵:中家正博/ベンノ:福田圭吾/クルティザンヌ(パ・ド・カトル):飯野萌子、廣川みくり/ハンガリー王女:細田千晶/ポーランド王女:池田理沙子/イタリア王女:五月女遥/指揮:ポール・マーフィー 新国立劇場オペラハウス

29日(金)19:00 iaku『フタマツヅキ』作・演出:横山拓也/出演:モロ師岡 杉田雷麟 清水直子 橋爪未萠里 ザンヨウコ 平塚直隆 長橋遼也 鈴木こころ@シアタートラム

30日(土)14:00 全国共同制作オペラ 東京芸術劇場シアターオペラvol.15 歌劇『夕鶴』(新演出)全1幕(日本語上演 英語字幕付き)作曲 : 團伊玖磨/指揮:辻 博之/演出:岡田利規/[スタッフ]美術:中村友美/衣裳:藤谷香子/照明:髙田政義/音響:石丸耕一/映像:山田晋平/ドラマトゥルク:横堀応彦/舞台監督:酒井 健/コレペティトゥール兼音楽コーチ:岩渕慶子/演出助手:生田みゆき、成平有子 /[出演]つう:小林沙羅(ソプラノ)/与ひょう:与儀 巧(テノール)/運ず:寺田功治(バリトン)/惣ど:三戸大久(バスバリトン)/ダンス:岡本 優(TABATHA)、工藤響子(TABATHA)/子供たち:世田谷ジュニア合唱団(指導:掛江みどり)/管弦楽:ザ・オペラ・バンド @芸劇コンサートホール

31日(日)14:00  新国立劇場バレエ団『白鳥の湖[主要キャスト]オデット&オディール:木村優里/ジークフリード王子:渡邊峻郁/王妃:本島美和/ロットバルト男爵:中島駿野/ベンノ:木下嘉人/クルティザンヌ(パ・ド・カトル):奥田花純、広瀬 碧/ハンガリー王女:中島春菜/ポーランド王女:根岸祐衣/イタリア王女:赤井綾乃/指揮:冨田実里 新国立劇場オペラハウス