新国立劇場 2020/2021シーズン開幕バレエ『ドン・キホーテ』全6キャスト

以下のメモは配信収録の10月31日分まで書いて息切れし、放置していた。が、昨夜 吉田都に密着したNHKプロフェッショナル 仕事の流儀」を見て、書きかけを思い出し、楽日の手書きメモを転記しアップすることにした。

吉田都 新芸術監督の記念すべきオープニングは、当初ピーター・ライト版『白鳥の湖』の新制作が予定されていたが、新型コロナの影響で来秋(2021)に延期。代わりに、5月の上演がコロナ禍で中止となっていた『ドン・キホーテ』が選ばれ、その全6キャストを見た(10月23日19:00,24日13:30,25日14:00,31日13:00/18:30,11月1日14:00)。

 前回2016年5月の『ドン・キ』は手書きメモだけでブログにはアップせず。その前の回は新国立が初めて海外ゲストなしの『ドン・キ』を上演した記念すべき公演だった(2013年6月)。あれから7年か。 

コロナ禍で8ヶ月ぶりとなった本公演。生の舞台は何ものにも代えがたい喜びをもたらしてくれる。そのことを強く再確認した。

以下、例によって、だらだらとメモする。

音楽:レオン・ミンクス/振付:マリウス・プティパ+アレクサンドル・ゴルスキー/改訂振付:アレクセイ・ファジェーチェフ/美術・衣裳:ヴャチェスラフ・オークネフ/照明:梶 孝三/芸術監督:吉田 都/指揮:冨田実里/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団

 まずは初日の幕開け公演から。 米沢唯と井澤駿は、幾重ものプレッシャーがかかるなか、初日を開ける大役を見事に果たした。

10/23(金)19:00 

キトリ(ドゥルシネア):米沢 唯 /バジル:井澤 駿 

ドン・キホーテ:貝川鐵夫/サンチョ・パンサ:福田圭吾

ロレンツォ:福田紘也/ガマーシュ:奥村康祐 

キトリの友人:奥田花純(ジュアニッタ)、飯野萌子(ピッキリア)

エスパーダ:木下嘉人/街の踊り子:寺田亜沙子

メルセデス:渡辺与布/カスタネットの踊り:細田千晶 

ジプシーの頭目:中家正博 

二人のジプシー:井澤 諒、宇賀大将 

森の女王:木村優里/キューピッド:五月女遥 

ボレロ:益田裕子、速水渉吾

GPDD 第1ヴァリエーション:奥田花純/第2ヴァリエーション:池田梨紗子 

公爵:内藤 博/公爵夫人:本島美和

ここ数年、ダンサーたちの技量が上がり、層もいくらか厚くなってきていた。が、一方で、最後のひとはけ、というのか芸術的な仕上げに物足りなさを感じてきたことも確かだ(『ドン・キ』はそうでもなかったが)。今回はすみずみまで血が通った舞台。長い中断後ということもあるが、踊りも演技もコール・ドを含めて活気があった。

プロローグ

キホーテもパンサも好い加減さは見られない。

第1幕 バルセロナの街

第1幕の幕があがると、久し振りの明るいステージが眩しく、感慨深い。米沢はこれまでとは少し感触が違う。新芸監でのシーズン開幕とあって、さすがにのびのびとはいかない。その分、ナチュラルというより、フィクショナルな空間を作っていくようなあり方。井澤は踊りがきれいでキレもある。少し見違える感じ。中央で華やかな踊りが続くなか、カミテの隅で小芝居が展開されるのは、これまでと同じだが、そこに手抜きは一切見られない。

エスパーダの木下はキリリとした踊りと動き。初日の緊張が解けたらさらにのびのび踊れるだろう。

冨田の指揮は、これまで棒の振りが舞台を見る妨げになると感じたが、今回それはない。東フィルの演奏も悪くない。ただ、すべてが前景化され奥行きがさほど感じられない印象(バクランのパトスが身体に残っているのでつい)。華やかさが売りの本作ではそれでよいともいえるが。

第2幕

第1場 居酒屋

カスタネットの踊り(細田)はもっと内から情念が出てくる感じがほしい。初役のせいもあるのか、カスタネットのリズムがオケよりかなり速くなりがち。オケも盛り上がりがやや表面的か。

メルセデス(渡辺)は大きく華やかな存在感。バジル井澤、キトリ米沢、ロレンツォ福田紘也のコミカルなやりとりに、前方カミテの客から笑いが出た。

第2場 風車

ジプシーの頭目(中家)は上背があり、芝居もうまい。ジプシーたちのアップテンポの踊りはまずまず。キホーテが人形芝居の小屋を壊すシーン。風車との戦い等。OK

第3場 夢

 森の女王木村は大きくsure な踊り。悪くない。キューピッド五月女は、らしくない点もあったがまあOK。ドゥルシネア米沢のヴァリエーションはポエジーが出ていた(かつての吉田都みたい)。片脚けんけんで拍手するのはやめてほしい(スポーツやサーカスじゃないんだから)。コール・ドもよい。オケは木管クラリネット)の歪み音が。

 今日は客席の落下音がない!

 第3幕 公爵の館

 本島の公爵夫人はもったいない。

 原田舞子がenterし細部まできっちり音楽に合わせて踊る踊りに目を見張った。速水のボレロよい。アダージョ。米沢は色気がある。踊り、表情、とてもよい。町娘が恋人へ送る視線。井澤のサポートはずいぶんよくなった。例の角度。ラストの静止!

井澤のヴァリエーションはきれいなうえに、これまでより力強さが加わっている。米沢のヴァリエーションは、前と違う。上半身の傾斜が大きく、動きが娘らしいきびきびシャキシャキ感。フェッテは、なんだこれは! まったく軌道がずれない。舞台に突風が吹いた。客席からは思わず声が出ていた。井澤の回転もきれいかつキレていた。

奥田、池田のヴァイエーションは踊りの質が上がった。奥田は思い切りのよさに加え、丁寧さが。

カーテンコール。スタンディング。吉田都が出てくると、ほぼ全員がスタンディングで喝采した。

 

10/24(土)13:30

キトリ(ドゥルシネア):木村優里 /バジル:渡邊峻郁

ドン・キホーテ:趙 戴範/サンチョ・パンサ:高橋一輝

ロレンツォ:中島駿野/ガマーシュ:小柴富久修

キトリの友人:廣田奈々(ジュアニッタ)、横山柊子(ピッキリア)

エスパーダ:井澤 駿/街の踊り子:柴山沙帆

メルセデス:渡辺与布/カスタネットの踊り:朝枝尚子

ジプシーの頭目:中家正博

二人のジプシー:福田圭吾、木下嘉人

森の女王:細田千晶/キューピッド:広瀬藍

ボレロ:益田裕子、速水渉悟

GPDD 第1ヴァリエーション:五月女遥/第2ヴァリエーション:廣川みくり

公爵:内藤 博/公爵夫人:本島美和

趙のキホーテは存在感がある。実際に本を読んでいるように見えた。騎士道に取り憑かれた感じがよく出ていた。大きさ、迷いのなさ。高橋パンサは軽め。

第1幕

木村キトリはよく踊っているのだが、こちらに響いてこない。バジル渡邊とのユニゾンの踊りがいまひとつ合っていない。ぴったり揃う必要はないが、強度が違いすぎる印象。渡邊のソロは少し軽いか。片手リフトの2回目はうまくいかず。

ロレンツォ中島はよい。友人二人もOK。ガマーシュは小柴だったのか。まずまず。エスパーダ井澤は大変よい。形がきれいで踊りは端正。白タイツがよく似合う。町の踊り子柴山はナイフを倒した(しっかり立っていなかった? そもそも立てる側に問題がある? リノリュームのせい?)。パンサのトランポリンは初日とは違った面白さがあった。

第2幕

第1場 居酒屋

カスタネットの踊りの朝枝は、音楽を身体で感じながらスパニッシュ風のフォルムで踊る。カスタネットのリズムも速すぎず、むしろ遅めで、とても感じが出ている。

エスパーダ井澤は、二人の女の間でそれらしい(いわくありげな)雰囲気を出しながら踊る。

第2場 風車

二人のジプシー木下・福田圭吾はキレキレ。ジプシーの頭領 中家とのやりとりはとてもよい。キホーテの風格と一途さ。

第3場 キホーテの夢(森)

森の女王、細田まずまず。ドゥルシネア木村よい。キューピッド広瀬、すごく合っている。

第3幕 公爵の館

ボレロの速水は今日の方がさらによい。アダージョ、あまり覚えていない。渡邊のヴァリエーションはしっかり踊っているが、もう少し重みがが出たらもっとよい。

木村はいつも通り。グランフェッテは最後までよくやり通した。ただ「やったあ!」といった表情はどうなのか。その場に捧げる気持ちがほしい。終演後のカーテンコールも同じ。

 

10/25(日)14:00

キトリ(ドゥルシネア):柴山沙帆 /バジル:中家正博

ドン・キホーテ:趙 戴範/サンチョ・パンサ:高橋一輝

ロレンツォ:中島駿野/ガマーシュ:小柴富久修

キトリの友人:廣田奈々(ジュアニッタ)、横山柊子(ピッキリア)

エスパーダ:井澤 駿/街の踊り子:木村優

メルセデス:益田裕子/カスタネットの踊り:朝枝尚子

ジプシーの頭目:速水渉悟

二人のジプシー:福田圭吾、木下嘉人

森の女王:細田千晶/キューピッド:広瀬 藍

ボレロ:川口藍、渡邊峻郁

GPDD 第1ヴァリエーション:五月女遥/第2ヴァリエーション:廣川みくり

公爵:内藤 博/公爵夫人:本島美和 

 趙キホーテは大変好い。思い込みが強い堅物だが、芯が強く、真に善きものを見抜く老人。そんな感じ。

柴山キトリのバレエは本格的。彼女はターボエンジンを備えている(何度も言うが)。中家バジルも本格的。明確な意志。高いリフトへの意志。演技がすべてハッキリしている(目線がオーディエンスに向きすぎの感も)。デュエットのキメの箇所で、トランペット4人のうちのがひとりが上がりきらず(頼むよ)。ガマーシュ小柴は今日の方がよい。演技にすべて血が通っていて面白い。キホーテがキトリに求愛するときのマイムで「気」が舞台に横溢した。趙キホーテの一挙手一投足には明確な意図が感じられる。すごい集中力。中家バジルの友人二人を交えたソロは2回目のジャンプ・ピルエットで軸が少しシモテに傾いた。才能に見合った場が与えられ、生き生き踊る二人の姿は見ていて気持ちが好い。

第2幕

第1場

カスタネット朝枝は音楽をよく感じて踊る。次第に盛り上がっていくプロセスを身体と踊りで体現している、そう見えた。メルセデス益田はきめ細やかな感触。エスパーダ井澤は今日も二人の女と訳ありの関係を匂わせるあり方。踊りも気合いが入っていて格好いい。バジル中家は細かな演技で回りと生きた関係を作っていた。キトリ柴山もそこにうまく入っていた。

第2場

ジプシーの頭目速水は昨日とは違った演技。木下・福田は今日もキレキレ。キホーテはしっかり紐を切ったが人形劇の小屋は倒壊せず(以前の公演でもあった、仕込みのせいか)。

幕間で、風車と闘って傷つき気を失った趙キホーテは、悪夢に襲われる。そのさまを表現する動きは音楽と深く呼応して見事だった。

第3場

森の女王 細田は丁寧な踊りだが、他を慈しむ女王の風格や気品がもう少し出せたら。ドゥルシネア柴山はよいと思う。キューピッド広瀬はやはり合っている。キホーテとの絡みもよい。キホーテの夢から覚めた動きは素晴らしい。公爵夫人本島との対話にもノーブルさがある。

第3幕

原田舞子のアントレの踊りは音楽にきっちりフィットした踊りで目を見張った(吉田都ばり?)。ファンダンゴでシモテの女性にアクシデント。3日間で4公演目か。コロナ禍で中止が相次いだ後の全幕連チャンだから、疲れが出たのだろう。

アダージョでバジル中家は前回と同じところでバランスを崩した。やはり主演回数が足りないのか。怪我の影響か。その後の演技は慎重になり、やや精彩を欠いたのは残念。キトリ柴山は悪くない(もっと笑顔が欲しいが)。バジルのヴァリエーション。前半は少し引きずった印象だが、後半はよかった。キトリのヴァリエーションは軸が内側にぎゅっと凝縮したような好い踊り。フェッテは扇なし。最後は少し誤魔化したがよいと思う。強度が高く正統的に踊れる二人。ただ、中家はセンターでの場数が圧倒的に少ない。そのあたりを芸監はどう考えるか。

 

10/31(土)13:00

キトリ(ドゥルシネア):池田理沙子 /バジル:奥村康祐

ドン・キホーテ:趙 戴範/サンチョ・パンサ:高橋一輝

ロレンツォ:中島駿野/ガマーシュ:小柴富久修

キトリの友人:廣田奈々(ジュアニッタ)、横山柊子(ピッキリア)

エスパーダ:井澤 駿/街の踊り子:木村優

メルセデス:益田裕子/カスタネットの踊り:朝枝尚子

ジプシーの頭目:速水渉悟

二人のジプシー:福田圭吾、木下嘉人

森の女王:細田千晶/キューピッド:広瀬 藍

ボレロ:川口藍、中家正博

GPDD 第1ヴァリエーション:五月女遥/第2ヴァリエーション:廣川みくり

公爵:内藤 博/公爵夫人:本島美和 

 趙キホーテは本当に本を読んでいるように見える。

第1幕

コール・ドは元気を取り戻した。池田キトリは町娘のあり方がよく伝わってくる。よく踊っている感じ。奥村バジルは元気いっぱいで思い切りがよく、二人の呼吸もよく合っている。明るく楽しいカップル。それが舞台上で周りに伝わっていく。キホーテがキトリに求愛するシーンはとてもリアル。キホーテのシリアスなあり方。キトリの戸惑い。バジルは「マジで?」 ちょっと遡るが、きれいな娘たちに囲まれたパンサのシーン。娘たちはほんとにきれい。二人のソロもよかった。エスパーダ井澤も。それにしても、ナイフは立たないな。片手リフトの2回目で、長く保ったが、この日もすぐに拍手が入り、タンバリンが聞こえない。残念。

第2幕

カスタネット朝枝、初めは二人がギターを持って踊り始め、朝枝はまだ見えない。やがてシモテの袖からゆっくり姿を現し、カスタネットを鳴らしながら、中央に出て踊る。まずはゆっくりと抑えて踊るが、やがて孔雀が羽を広げるように(あれは雄だが)情念を表に出しクライマックスを迎える。また静まって…。オケはやや物足りない。もっとパトスを吐き出すような響きがほしい。

 

いよいよネット配信収録の日。劇場内は異様な緊張感が漂う。

10/31(土)18:30

キトリ(ドゥルシネア):米沢 唯 /バジル:速水渉悟

ドン・キホーテ:貝川鐵夫/サンチョ・パンサ:福田圭吾

ロレンツォ:福田紘也/ガマーシュ:奥村康祐

キトリの友人:奥田花純(ジュアニッタ)、飯野萌子(ピッキリア)

エスパーダ:木下嘉人/街の踊り子:柴山沙帆

メルセデス:渡辺与布/カスタネットの踊り:細田千晶

ジプシーの頭目:中家正博

二人のジプシー:井澤 諒、宇賀大将

森の女王:木村優里/キューピッド:五月女遥

ボレロ:川口藍、渡邊峻郁

GPDD 第1ヴァリエーション:奥田花純/第2ヴァリエーション:池田梨紗子

公爵:内藤 博/公爵夫人:本島美和

貝川キホーテはシャープでコミカル。かつヒューマン。やや戯画的。福田パンサが勘所を外さない巧みさで、バランスが取れている。

第1幕

米沢キトリはいきいきスマイルで劇場内の緊張感もなんのその。とてもチャーミング。速水は初っぱなから高いジャンプでみんな吃驚。芝居も動きもダイナミック。こんなバジル見たことない。リフトも高い。米沢とのからみもよい。が、キトリがバジルの肩に乗らず。なんとかフィッシュダイブの姿勢を作った。その後、米沢は速水を見て「やっちゃたねー」と茶目っ気たっぷりの表情。キトリとバジルの関係(ドラマ)は壊れなかった。さすが。(このときなにがあったのかは翌日知った。)

ロレンツォ福田紘也は、漫画のような顔。ガマーシュ奥村はまずまず。米沢との相性はよい。ソーセージを盗んだパンサをロレンツォが追いかけるシーンは、(福田)兄弟喧嘩か。エスパーダ木下。街の踊り子柴山は安定感が増した。それにしても、ナイフは倒れすぎ。バジルのソロは、ミスの直後だけに、少し抑え気味となった。もっとできるはず(とその時は思った)。

第2幕

カスタネット細田は初日よりはよいが、まだカスタネットのリズムが速すぎ、内に秘めた情念が見えない。メスセデスの渡辺は少し大味だが妙な面白さがある。木下エスパーダもよいが、別キャストの三人の方が、曰く付きのドラマを感じさせる。

速水はここで大技を見せた。もうひとつ、キトリが序奏をつけて身体を投げだし、それをバジルが受け止めるシークエンス。ここで速水はピルエットしたまま手拍子を打ったと思う。そんなことができるのか! キホーテが居酒屋の店主の足に槍でトンと突くシーンは、足から離れすぎ(趙を見習って欲しい)。バジルの狂言自殺のシーン。キトリの胸を揉み揉み(!)。キホーテがキトリに懇願されてロレンツォにうんと言わせたのちにバジルは立ち上がる。このタイミングはよかった(初日は早すぎた)。

ジプシーキャンプ。アップテンポの群舞は少し物足りない。キホーテはやや芝居がかりすぎの感。

夢のシーン

森の女王、まずまず。キューピッド五月女はいつものスムーズでキレのある踊り。ドゥルシネア米沢は、キホーテの理想の女性に見合う優美さがよく出ていた。

第3幕

ボレロの川口と渡邊。初日よりキレがあり、スペイン風の気が入っていた。

アダージョ。バジルの強さ、大きさから、キトリの感じが初日とはかなり違う。米沢は大人の色気が感じられる。第1幕にアクシデントがあっただけに、観客はみな息を詰めて見ている。そんななか、大きく華やかなパ・ド・ドゥが展開された。リフト、フィッシュダイブ。緊張感が迫力を増大させた。

速水のソロ。例の空中を蹴り上げる踊り。迫力はあるが、これ見よがしではない。キトリのソロ。初日より大人の踊り。フェッテ。初日より、厳しさが感じられた。この緊迫したなかで、よく回りきれるものだ。速水の回転も力強くかつきれい。

カーテンコール。まず、速水だけ出てきて、レヴェランス。あとから米沢。速水に拍手を送る。初日に続き、スタンディング。指笛が飛び交う。今日は茶髪の兄ちゃん姉ちゃんが多かった。速水ファンか。速水の高いジャンプや超絶のピルエットは、これ見よがしというより、どこか無償の、捧げ物の趣がある。そこがとてもよい。

翌日の千穐楽が終わった後、事情を聞いて驚いた。米沢は31日当日の朝から腰に痛みがあったらしい。第1幕のアクシデントは、てっきりパートナー(速水)とのタイミングのズレが原因かと思い込んでいた。二人が組むのは初めてだったから、つい、速水の経験不足なども頭に浮かんだ。が、そうではなかったようだ。速水渉悟には大変申し訳ない。第2幕の後、柴山・中家は万一のためスタンバイしていたという。知らなかった。そんな状態であのフェッテをやり遂げたのか! 速水も不安な様子など素振りも見せず、力強く、大きく、質の高い踊りと演技を見せた。脱帽です。

 

千穐楽 11月1日(日)14:00

キトリ(ドゥルシネア):小野絢子 /バジル:福岡雄大

ドン・キホーテ:貝川鐵夫/サンチョ・パンサ:福田圭吾

ロレンツォ:福田紘也/ガマーシュ:奥村康祐

キトリの友人:奥田花純(ジュアニッタ)、飯野萌子(ピッキリア)

エスパーダ:木下嘉人/街の踊り子:寺田亜沙子

メルセデス:渡辺与布/カスタネットの踊り:細田千晶

ジプシーの頭目:中家正博

二人のジプシー:井澤 諒、宇賀大将

森の女王:木村優里/キューピッド:五月女遥

ボレロ:益田裕子、速水渉悟

GPDD 第1ヴァリエーション:奥田花純/第2ヴァリエーション:池田梨紗子

公爵:内藤 博/公爵夫人:本島美和

 第1幕

二人とも〝安心して〟見ていられる。小野は明るく快活なキトリ。踊りもよい。福岡はキレがあり、sure。芝居もマンネリにならず、よく考えている。二人ともベテランの演技。二回目の片手リフトは長め。この日も拍手が邪魔してタンバリンが聞こえない。パートナーシップが長いだけにさすがの演技だが、その分ハラハラドキドキはない。カンパニーとしてはこういう日があってもよいか。

第2幕

カスタネット細田はリズムも速すぎず、今日が一番好かった。メルセデス渡辺はもう少し踊りの強度がほしい。エスパーダ木下は少し疲れが見える。小野・福岡は正統的と思わせる踊り・演技で申し分ない。狂言自殺のシークエンスはこれまでとは違ったやり方。好かった。

ジプシーキャンプのシーン。今日のコール・ドはまずまず。

夢のシーン。小野よい。木村よい。五月女は疲れか。夢から覚めたキホーテは元気よく立ち上がりすぎ(趙を見よ)。

 

今回音楽は特に問題ない。指揮者はいい仕事をしたとは思う。が、満足とまではいかなかった。バレエ音楽に+α (深い音楽性)を望むのは〝贅沢〟とみる向きもあろうが、今後も期待し続けたい。

今シーズンも販売プログラムが復活しなかったのは残念。公演中止が相次ぎ、そうした余裕がないのは分かっている。だが、国立と名の付く劇場で子供だましの無料リーフレットしかないのは、やはり異常である。オペラや演劇部門にできてバレエ部門にできないはずはない。

 

12月のフィールドワーク予定 2020【追加】

オペレッタ「こうもり」とバレエ「くるみ割り人形」はどちらも大好きな音楽だ。が、新国立劇場が採用した後者のイーグリング版は振付・美術・演出(特に曲の削除と順番の変更)のいずれも評価できない。ゆえに見るのは初日の小野・福岡組と米沢・井澤組(2回)だけ。できれば大野和士が振る都響の『くるみ』全曲で耳直ししたい。あとは岩松了の新作、BCJの定演+第九。先日の古楽による5番シンフォニーは感動した。鈴木雅明氏の熱い指揮に応えようと、弦楽器(特にヴィオラとチェロ)が必死でボーイングする姿は、まるで鈍足の老馬を駆って必死で鞭を入れるジョッキーのようで、胸が熱くなった(ピリオド楽器はモダンほど“快足”ではないが、添加物はいっさい含まれない)。BCJは昨年一月に海外からソリストを呼んで第九を演奏したが、今回はすべて日本のアーティスト。劇団民藝の公演は、劇場が近いので行く気になった。【演目のテーマと出演者の顔ぶれから、追加で『ミセス・クライン Mrs KLEIN』を観ることにした。】

5日(土)14:00 新国立劇場オペラ オペレッタ《こうもり》指揮:クリストファー・フランクリン/演出:ハインツ・ツェドニク/美術・衣裳:オラフ・ツォンベック/振付:マリア・ルイーズ・ヤスカ/照明:立田雄士/ガブリエル・フォン・アイゼンシュタイン:ダニエル・シュムッツハルト/ロザリンデ:アストリッド・ケスラー/フランク:ピョートル・ミチンスキー.オルロフスキー公爵:アイグル・アクメチーナ/アルフレード:村上公太/ファルケ博士:ルートヴィヒ・ミッテルハマー/アデーレ:マリア・ナザロワ/ブリント博士:大久保光哉/フロッシュ:ペーター・ゲスナー/イーダ:平井香織/合唱:新国立劇場合唱団/バレエ:東京シティ・バレエ団/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス

8日(火)18:00 M&Oplays『そして春になった』作・演出:岩松了/出演:松雪泰子 ソニン 瀧内公美 片桐はいり[スタッフ]照明:沢田祐二/音響:高塩 顕衣裳:飯田恵理子/ヘアメイク:大和田一美/映像:荒川ヒロキ/舞台監督:南部 丈/美術:中根聡子/ステージング:仁科 幸/制作:近藤南美/制作助手:寺地友子/制作デスク:大島さつき/宣伝:ディップス・プラネット/宣伝美術:坂本志保/プロデューサー:大矢亜由美 @下北沢本多劇場

12日(土)13:00 新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:ウエイン・イーグリング/美術:川口直次/衣裳:前田文子/照明:沢田祐二/指揮:冨田実里/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団/合唱:東京少年少女合唱隊[主演]クララ/こんぺい糖の精:小野絢子/ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:福岡雄大新国立劇場オペラハウス

12日(土)18:00 新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』クララ/こんぺい糖の精:米沢 唯/ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:井澤 駿新国立劇場オペラハウス

16日(水)19:00 BCJ #138 定演〈創立30周年記念演奏会〉(2020/5/24からの延期公演)J.S.バッハ:ファンタジアとフーガ ト短調 BWV542 */カンタータ第78番《イエスよ、あなたはわが魂を》 BWV78/《マニフィカト》変ホ長調 BWV243a(初期稿)/指揮:鈴木優人オルガン:鈴木雅明*/合唱と管弦楽バッハ・コレギウム・ジャパン他 @東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリア

18日(金)19:00 新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』クララ/こんぺい糖の精:米沢 唯/ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:井澤 駿新国立劇場オペラハウス

19日(土)17:30 劇団民藝こまつ座公演『ある八重子物語』/作:井上ひさし/演出:丹野郁弓/出演:日色ともゑ 桜井明美 中地美佐子 有森也美 篠田三郎 ほか/装置:勝野英雄/照明:前田照夫/衣裳:宮本宣子/音楽:八幡 茂/効果:岩田直行/所作指導:西川瑞扇/舞台監督:風間拓洋 @東京芸術劇場シアターイース

20日(日)14:00 風姿花伝プロデュースvol.7『ミセス・クライン MrsKLEIN』作:ニコラス・ライト/翻訳:小田島恒志 、小田島則子/演出:上村聡史/出演:那須佐代子 伊勢佳世 占部房子/美術:乘峯雅寛/照明:阪口美和/音響:加藤 温/衣裳:半田悦子/ヘアメイク:鎌田直樹/演出部:黒崎花梨/舞台監督:梅畑千春/宣伝美術:チャーハン・ラモーン/絵画提供:佐和子/WEB:小林タクシー/制作:斎藤努加藤恵梨花・高村 楓・北澤芙未子/風姿花伝スタッフ:中山大豪/プロデューサー:那須佐代子/企画・製作:風姿花伝プロデュース @シアター風姿花伝←追加

26日(土)14:00 都響くるみ割り人形』op.71 全曲 指揮:大野和士女声合唱/⼆期会合唱団(事前収録による出演) @サントリーホール

27日(日)14:00 BCJベートーヴェン生誕250年記念〉J. S. バッハ:パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582*/ベートーヴェン交響曲第9番 ニ短調 op.125《合唱付き》指揮:鈴木雅明/オルガン:鈴木優人*/ソプラノ:森 麻季/アルト:林 美智子/テノール:櫻田 亮/バス:加耒 徹/合唱&管弦楽バッハ・コレギウム・ジャパン東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリア

新国立劇場バレエ団 ダンス『SHAKESPEARE The Sonnets』2020【一部修正】

Shakespeare THE SONNETS』の2日目/千穐楽を観た(11月29日14:00/新国立中劇場)。初日の小野絢子・渡邊峻郁の舞台も見たかったが、BCJの定演と重なり断念。この2日目もオペレッタ《こうもり》とぶつかったが、こちらは次週の土曜日に振り替えた。

構成・演出・美術原案:中村恩恵首藤康之

振付:中村恩恵

音楽:ディルク・P・ハウブリッヒ

照明:足立 恒

音響:内田 誠

出演:首藤康之、米沢 唯

 2011年、12年とはまったく異なる印象。ひとり踊り手が代わるだけで、こんなに違って見えるのか。今回は、詩人=劇作家が詩を書き、人物を造形するクリエーションと、子孫(DNA)を後世に残していく行為が重なって見えた(154篇から成るシェイクスピアの『ソネット集(十四行詩)』は大半が美青年に関するもので、1〜17番は「きみ」(青年)の美を子孫として残せと勧める内容。ダークレディが登場するのは127番からで、美青年との三角関係を含む愛憎がドラマティックに歌われる。私の愛誦詩は29番)。

薄暗い舞台のシモテに本と羽根ペンが置かれた文机、奥のややシモテに鏡台、奥ややカミテに洋服のボディスタンド。すべて以前と同じセット。

首藤は腕が長い。素肌にヨウジヤマモトを身に纏い、両腕を広げてページをめくり、ソネットを朗読する(たぶん小田島雄志訳)。

私には2人の恋人がいる。

慰めになる人と、絶望させる人と(#144)

〝気〟のこもった素早い手の動きは、創作の苦悶を見事に表出した。蝋燭の火が灯る鏡台は楽屋を想起させる。創作の舞台裏か。そこにベージュの下着(?)姿で座る人形然とした米沢を、詩人は自分のイメージ通り生きた女に造形していく。ロミ&ジュリというよりコッペリウスと人形のよう(私にはこのあともロミ&ジュリは見出せず)。女は指輪を嵌められた途端に硬直し、男からすり抜けて行く。代わって黒を着た奔放なダークレディが登場。ここで米沢はオディールのようにもっと挑発的でもよかったか。

昔の人は黒を美しいとは思わなかった。

思ったとしても美の名ではよばれなかった(#127)

詩人が顔に墨を塗りオセローとなってデズデモーナと踊る。床の照明が白黒のチェック柄になり、オセロゲームの盤上に見えた。ハンカチを契機に責め殺されるデズデモーナ。首藤が実にコミカルな動きで、死んだデズデモーナを薔薇でくすぐるとパックとタイターニアに早変わり。面白い。タイターニアが洋服のボディスタンドに抱きつくシーンは、今回も笑えた。もちろん妖精パックの媚薬で彼女が驢馬に恋する可笑しさを狙ったものだが、「恋は盲目」を見事に表象しえて秀逸だった。シャイロックとお金のシーンは今回も疑問(ユダヤ教徒シャイロックはたしかに金貸しだが、なぜそうなのか。そのユダヤ人がなぜキリスト教徒に嫌われるのか。シャイロックが借金の形に肉1ポンドを要求するのは、キリスト教徒への積年の恨みから。結局、その何倍もの仕返しを食らうが。シェイクスピアは『ヴェニスの商人』を喜劇として書いたとしても、シャイロック=金の亡者では、ユダヤ人もシェイクスピアも浮かばれまい)。

鏡をみてそこに映るあなたの顔に言いなさい。

今こそ、その顔がもう一つの顔を作るときだと(#3)

詩人が美青年に結婚を促す三場では、共に鬘で父子となる。これもある意味クリエーション(再創造=再生産)だ。その後二人は文机の上下で相手をトントンとノックする。ここはとてもよい。世代(親子)間のやりとり(対話)を象徴的に表しているように見えた(今回初めて気がついた)。その後、二人は机の上に片足ずつ置いて靴紐を解き、服を脱ぐ。このシーンも印象的。ここからあとは、親と子の自然の別れが表象されているように感じた(振付の意図は男女なのか)。縦(前後)の位置で、米沢が振り向くと、静かに去って行く首藤。やがて、詩人のコスチュームを身につけた首藤が、手前でゆっくり本を閉じる。ほぼ同時に米沢は後方の鏡台の前で蝋燭を消し、ゆっくり鏡を閉じる。『ベートーヴェンソナタ』の幕切れを思い出した。終演=終焉(死)=再生へ? 米沢は中村恩恵が乗り移ったかのよう。踊りもそうだが、あり方までそう見えた。首藤は、終始、気が漲っていた。これが最後なのか。今日は首藤康之に敬意を表し、ヨウジヤマモトで舞台を見届けた。

中村恩恵は、創作者の苦悩と喜びに強く共振し、共感するのだろう。本作(2011,2012,2020)だけでなく『小さな家』(2013)も『ベートーヴェン・ソナタ』(2017,2019)もそうだった。次の創作が楽しみだ。

11月のフィールドワーク予定 2020【再追加】

今月の公演は少なめだが、楽しみな舞台が並ぶ。藤倉大の新作オペラは、H.G.ウェルズの小説に基づく。SFを手にすることは滅多にないが、これを機に、原作の「世界最終戦争の夢」はもとより、『タイムマシン』や「塀についた扉」なども読んでみた。中村恩恵Shakespeare THE SONNETS』は2011年13年に続き三回目の再演。好きな詩集だけに期待しすぎたせいか、ダンス作品としてはやや不満が残った。今回は本人は出演せず、米沢唯が首藤康之と踊る。『ベートーヴェン・ソナタ』での共演はまだ脳裏に焼き付いている。首藤も米沢が相手だと、これまでとはまた別の姿を見せるかも知れない(小野絢子と渡邊峻郁の日も見たかったが、BCJの定演と重なり断念)。古楽BCJベートーヴェンの《5番シンフォニー》と《ミサ曲 ハ長調》を取りあげる。どんな響きがするのだろう。【《アルマゲドンの夢》千穐楽も見ることにした。】

1日(日)14:00 新国立劇場バレエ『ドン・キホーテ千穐楽 キトリ:小野絢子/バジル:福岡雄大新国立劇場オペラハウス

15日(日)14:00 2020年度(第75回)文化庁芸術祭協賛公演 文化庁委託事業「戦略的芸術文化創造推進事業」新国立劇場オペラ《アルマゲドンの夢》〈英語上演/日本語及び英語字幕付〉全9場/台本:ハリー・ロスH.G.ウェルズの同名小説による)作曲:藤倉 大/指揮:大野和士/演出:リディア・シュタイアー/美術:バルバラ・エーネス/衣裳:ウルズラ・クドルナ/照明:オラフ・フレーゼ/映像:クリストファー・コンデク/ラマトゥルク:マウリス・レンハルト/[キャスト]クーパー・ヒードン:ピーター・タンジッツ/フォートナム・ロスコー&ジョンソン・イーヴシャム:セス・カリコ/ベラ・ロッジア:ジェシカ・アゾーディ/インスペクター:加納悦子/歌手&裏切り者:望月哲也/合唱:新国立劇場合唱団/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス

21日(土)14:00 新国立劇場オペラ《アルマゲドンの夢》新国立劇場オペラハウス

【23日(月・祝)14:00 新国立劇場オペラ《アルマゲドンの夢》千穐楽 新国立劇場オペラハウス】

【24日(火)「木下 晋 展—いのちに触れる—」@埼玉画廊(川口駅東口デッキ直結)】

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27日(金)19:00 五島記念文化賞 オペラ新人賞研修成果発表 山本康寛テノールリサイタルロッシーニ:「さらばウィーンの人々よ」,オペラ「セビリャの理髪師」より “もう逆らうのをやめろ”,オペラ「オリィ伯爵」より “ああ、どれほどの敬愛を”(二重唱)/ドニゼッティ:オペラ「連隊の娘」より “あぁ友よ! なんと楽しい日!”/ベッリーニ:「追憶」他/テノール:山本康寛/ソプラノ(賛助出演):光岡暁恵/ピアノ:園田隆一郎/主催:公益財団法人東急財団/後援:公益財団法人日本オペラ振興会藤原歌劇団日本オペラ協会)/マネジメント:公益財団法人日本オペラ振興会 @Hakuju Hall

28日(土)15:00 BCJ #140 定演 L. v. ベートーヴェン交響曲第5番 ハ短調》 作品 67/《ミサ曲 ハ長調》 作品 86/指揮:鈴木 雅明/ソプラノ:中江 早希/アルト:布施奈緒子/テノール: 櫻田 亮/バス:加耒 徹/合唱・管弦楽バッハ・コレギウム・ジャパン東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリアル

29日(日)14:00 2020年度(第75回)文化庁芸術祭協賛公演 中村恩恵×首藤康之×新国立劇場バレエ団『Shakespeare THE SONNETS』構成・演出・美術原案:中村恩恵首藤康之/振付:中村恩恵/音楽:ディルク・P・ハウブリッヒ/照明:足立 恒/音響:内田 誠/出演:首藤康之、米沢 唯 @新国立中劇場

10月のフィールドワーク予定 2020【追加】

今月は久し振りに公演数が多い。コロナ禍の影響で色々な変更はあるが、やっぱり嬉しい。延期になっていた演劇『馬留徳三郎の一日』や吉田都新芸術監督が初めて手がけるバレエ『ドン・キホーテ』等には期待が膨らむ。一方で、不安もある。9月23日の収容率緩和により、新国立劇場などは空けていた席を追加販売するからだ。『ドン・キ』もそう。経営的には(ダンサーたちにとっても)理解はできるけど。たとえば、せっかくペアで席を取っていても、連れとの間に別の客が座れば、やはり違和感は拭えない。様々な立場を勘案すれば、仕方ないのかもしれないが。/今日は『All My Sons』を見にシアタートラムへ行く。これはまだ緩和前の席割りだと思う。

2日(金)19:00 アーサー・ミラー『All My Sons』演出・翻訳:詩森ろば/舞台美術:杉山至+鴉屋/照明:榊美香(有限会社アイズ)/音楽:鈴木光介/衣裳:西原梨恵/音響:青木タクヘイ(STAGE OFFICE)/映像:浦島啓(colore)/演出助手:和田沙緒理/翻訳監修:佐藤澄子/舞台監督:田中翼(capital inc.)+中原和彦/演出部:長谷川ちえ/映像製作:吉田秀人/音響操作:鏑木智宏/映像操作:伊藤真優子/照明操作:鹿子澤栄・古矢涼子/衣裳助手:加藤千晶/宣伝写真:大村祐里子/宣伝写真メイク:COCO/宣伝写真ヘア:西村浩一/宣伝美術:詩森ろば/制作:イビケイコ・有賀美幸/舞台写真:保坂萌/企画・製作:一般社団法人風琴工房/助成:文化芸術振興費補助金舞台芸術創造活動活性化事業)/協力:オフィスゆっくり+ヒラサ・オフィス+ファザーズコーポレーションワタナベエンターテインメントテアトル・ド・ポッシュ+ECHOES+フォセットコンシェルジュ+ディケイド+劇団ひまわり/出演:神野三鈴、田島亮瀬戸さおり金井勇太、杉木隆幸、熊坂理恵子、酒巻誉洋、浦浜アリサ田中誠人、大谷亮介 @シアタートラム

4日(日)14:00 〈令和2年度(第75回)文化庁芸術祭主催公演〉2020/2021シーズン 新国立劇場オペラ《夏の夜の夢》全3幕〈英語上演/日本語及び英語字幕付〉ニューノーマル時代の新演出版/作曲:ベンジャミン・ブリテン/指揮:飯森範親/演出・ムーヴメント:レア・ハウスマン(デイヴィッド・マクヴィカーの演出に基づく)/美術・衣裳:レイ・スミス/美術・衣裳補:ウィリアム・フリッカー/照明:ベン・ピッカースギル(ポール・コンスタブルによるオリジナルデザインに基づく)/舞台監督:髙橋尚史/[配役]オーベロン:藤木大地/タイターニア:平井香織/パック:河野鉄平/シーシアス:大塚博章ヒ/ポリタ:小林由佳ライサンダー:村上公太/ディミートリアス:近藤 圭/ハーミア:但馬由香/ヘレナ:大隅智佳子/ボトム:高橋正尚/クインス:妻屋秀和/フルート:岸浪愛学/スナッグ:志村文彦/スナウト:青地英幸/スターヴリング:吉川健一/児童合唱:TOKYO FM 少年合唱団/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス

9日(金)19:00 青年団プロデュース公演/尼崎市第7回「近松賞」受賞作品/座・高円寺 秋の劇場01/日本劇作家協会プログラム『馬留徳三郎の一日』作:髙山さなえ 演出:平田オリザ/舞台美術:杉山 至/舞台監督:中西隆雄、小川陽子/照明:三嶋聖子/音響:櫻内憧海/衣裳:正金 彩/衣裳補佐:原田つむぎ/演出助手:野宮有姫/フライヤーデザイン:京(central p.p.)/制作:有上麻衣/制作補佐:河野 遥/出演:田村勝彦(文学座)、場睦子(フリー)、猪股俊明(フリー)、山内健司、山村崇子、能島瑞穂、海津 忠、折原アキラ、声の出演=永井秀樹座・高円寺

 18日(日)14:00 グランドオペラ共同制作 プッチーニ作曲 オペラ《トゥーランドット》全3幕/イタリア語上演・日本語及び英語字幕付き/新制作/指揮:アルベルト・ヴェロネージ/演出・振付:大島早紀子[配役]トゥーランドット姫:岡田昌子/皇帝アルトゥム:大野徹也/ティムール:デニス・ビシュニャ/王子カラフ:芹澤佳通/リュー:砂川涼子/大臣ピン:大川博/大臣パン:大川信之/大臣ポン:糸賀修平/役人:井上雅人/メインダンサー:白河直子/ダンサー:斉木香里、木戸紫乃、野村真弓、坂井美乃里、YUKI/ダンス:H・アール・カオス/合唱:二期会合唱団/児童合唱:赤い靴ジュニアコーラス/管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

20日(火)15:45 映画『スパイの妻』監督:黒沢 清/脚本:濱口竜介 野原 位 黒沢 清/エグゼクティブプロデューサー:篠原 圭 土橋圭介 澤田隆司 岡本英之 高田聡久保田修/プロデューサー:山本晃久/アソシエイトプロデューサー:京田光広 山口 永/ラインプロデューサー:山本礼二/技術:加藤貴成/撮影:佐々木達之介/照明:木村中哉/録音:吉野桂太/美術:安宅紀史/スタイリスト:纐纈春樹/ヘアメイク:百瀬広美/編集:李 英美/音楽:長岡亮介VFXプロデューサー:浅野秀二/助監督:藤江儀全/制作担当:道上巧矢[キャスト]福原聡子:蒼井 優 福原優作:高橋一生 竹下文雄:坂東龍汰 駒子:恒松祐里 金村:みのすけ 草壁弘子:玄理 津森泰治:東出昌大 野崎医師:笹野高史 @グランドシネマサンシャイン

23日(金)19:00 〈令和2年度(第75回)文化庁芸術祭主催公演〉2020/2021シーズン新国立劇場バレエ『ドン・キホーテ音楽:レオン・ミンクス/振付:マリウス・プティパ+アレクサンドル・ゴルスキー/改訂振付:アレクセイ・ファジェーチェフ/美術・衣裳:ヴャチェスラフ・オークネフ/照明:梶 孝三/芸術監督:吉田 都/指揮:冨田実里/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団キトリ:米沢 唯/バジル:井澤駿 @新国立劇場オペラハウス

24日(土)13:30 新国立劇場バレエ『ドン・キホーテキトリ:木村優里/バジル:渡邊峻郁 @新国立劇場オペラハウス

25日(日)14:00 新国立劇場バレエ『ドン・キホーテキトリ:柴山紗帆/バジル:中家正博 @新国立劇場オペラハウス

29日(木)19:00 『The last night recipe』作・演出:横山拓也/舞台美術:柴田隆弘/舞台監督:青野守浩/照明:葛西健一/音響:星野大輔、今里愛/演出助手:朝倉エリ/衣裳:中西瑞美(ひなぎく)/ドラマトゥルク:上田一軒/文芸協力:カトリヒデトシ/映像収録:堀川高志(kutowans studio)/チラシ撮影・宣伝美術:下元浩人(EIGHTY ONE)/チラシヘアメイク:田沢麻利子/宣伝:吉田プロモーション/制作統括:笠原希/制作:德永のぞみ/制作協力:高村楓/出演:橋爪未萠里〈劇団赤鬼〉、竹内都子、福本伸一〈ラッパ屋〉、杉原公輔〈匿名劇壇〉、緒方晋〈The Stone Age〉、伊藤えりこ、小松勇司/後援:杉並区(東京公演)/提携:NPO法人劇場創造ネットワーク+座・高円寺(東京公演)/主催:一般社団法人iaku/令和2年度(第75回)文化庁芸術祭参加公演/助成:文化庁文化芸術振興費補助金舞台芸術創造活動活性化事業)独立行政法人日本芸術文化振興会+アサヒグループ芸術文化財団 @座・高円寺

30日(金)19:15 新日本フィル定演 #626 トパーズ〈トリフォニー・シリーズ〉シューマン:劇音楽『マンフレッド』 op. 115 序曲 /シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op. 54/シューマン交響曲第3番 変ホ長調 op. 97「ライン」/指揮:秋山和慶/ピアノ:上原彩子すみだトリフォニーホール

31日(土)13:00 新国立劇場バレエ『ドン・キホーテキトリ:池田理沙子/バジル:奥村康祐 @新国立劇場オペラハウス

31日(土)18:30 新国立劇場バレエ『ドン・キホーテ』キトリ:米沢 唯/バジル:速水渉悟 @新国立劇場オペラハウス

9月のフィールドワーク予定 2020【追加】

舞台公演は少しずつ戻ってきてはいる。政府は19日頃から「観客が大声を出す場面が少なく、飛沫が飛散する恐れが小さいコンサートや、能・歌舞伎など古典芸能のイベントを対象に、50%以内の制限をなくす方向で検討している」らしい(「朝日新聞」9月9日)。が、いまのところ客席は50%以下のままで、様々な変更や工夫も強いられている。新日本フィルなどオケの定演は、編成縮小のため曲目を変更し、来日できない海外指揮者(音楽監督を含む)の代わりに日本人を起用。来月から始まる新国立劇場オペラもそうだが、国内アーティストのみの公演がしばらく続きそうだ。最初は新鮮に受け止められるとしても、問題はそのあとである。日本人アーティストにとってはまたとないチャンスだが、ある程度のクオリティを示せないと、客席は19日以降も「50%以下のまま」になりかねない。本当に聴きたい人だけが集うコンサートは実に気持ちの好いものだが、アーティストの生計が立たなくなったら元も子もない。いずれにせよ、今秋から冬にかけてが正念場となりそうだ。

11日(金)14:00 新日本フィル #33 定演 ルビー〈アフタヌーン コンサート・シリーズ〉ビゼーカルメン組曲第1番/サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 op. 61* /プーランクシンフォニエッタ/指揮:矢崎彦太郎[沖澤のどかはキャンセル]/ヴァイオリン:三浦文彰すみだトリフォニーホール

12日(土)18:30 十二人の怒れる男』作:レジナルド・ローズ/翻訳:徐 賀世子/演出:リンゼイ・ポズナー/衣裳・美術:ピーター・マッキントッシュ/出演:ベンガル(1番) 堀 文明(2番) 山崎 一(3番) 石丸幹二(4番) 少路勇介(5番) 梶原 善(6番) 永山絢斗(7番) 堤 真一(8番) 青山達三(9番) 吉見一豊(10番) 三上市朗(11番) 溝端淳平(12番) @シアターコクーン

18日(金)19:15 新日本フィル #624 定演 トパーズ〈トリフォニー・シリーズ〉ストラヴィンスキーバレエ音楽『カルタ遊び』/リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調サン=サーンス交響曲第3番ハ短調  op. 78「オルガン付き」指揮:沼尻竜典シャルル・デュトワはキャンセル]/ピアノ:實川 風/オルガン:石丸由佳 @すみだトリフォニーホール

19日(土)14:00 劇団銅鑼『センポ・スギハァラ』作・演出/平石耕一/演出協力/山田昭一/美術/内山 勉/照明/関 定己 音楽/寺田鉄生 音響/中嶋直勝/衣裳/山田靖子/舞台監督/村松眞衣/音声ガイド/早坂聡美 宣伝写真/宮川舞子/宣伝美術/山口拓三(GAROWA GRAPHICO)/制作/小関直人/キャスト:館野元彦(杉原千畝) 中村真由美(杉原幸子) 鶴田尚子(サリュテ) 池上礼朗(フー) 説田太郎(ボリスラフ) 横手寿男(ヤンクル) 馬渕真希(ギタ) 山形敏之(ヨセフ) 齋藤千裕(モイシェ) 植木 圭(メンデル) 竹内奈緒子(チポーラ) 宮﨑愛美(シェイネ) 鈴木正昭(デビット) 柴田愛奈(オランダ領事館員) 向 暁子(ドイツ将校) 大竹直哉(ドイツ兵) @シアターウエス

20日(日)15:00 BCJ 定演 バッハ《ロ短調ミサ曲》指揮:鈴木優人/[海外アーティストの来日不可のため出演者は日本人に変更]ソプラノⅠ:澤江衣里/ソプラノⅡ:松井亜希/アルト:布施奈緒子/テノール:西村 悟/バス:加耒 徹/管弦楽及び合唱:バッハ・コレギウム・ジャパン @オペラシティコンサートホール タケミツメモリアル

26日(土)14:00 ボンクリ・フェス “Born Creative” Festival 2020 スペシャル・コンサートアーティスト・ディレクター:藤倉 大 曲目:[1] 藤倉 大/Gliding Wings(日本初演)[2] 八木美知依/水晶の夢 [3] ハイナー・ゲッベルス/サロゲイト-ピアノと打楽器、声のための-(日本初演)[4] 牛島安希子/Distorted Melody(日本初演)[5] 蒲池 愛&永見竜生[Nagie]/between water and ray-グラスハープとライブエレクトロニクスのための- [6] 大友良英/新作(世界初演)[7] 坂本龍一/パサージュ(日本初演)[8] 藤倉 大/Longing from afar[ライブ版](世界初演)// 出演:アンサンブル・ノマド(指揮:佐藤紀雄)[1,3,4,6,7,8]/吉田 誠(クラリネット)[1]/八木美知依(筝)[2]/ダースレイダー (声)[3]/大久保利奈(グラスハープ)[5]/永見竜生[Nagie](エレクトロニクス)[5]/大友良英[6]/ノマドキッズ[6,8] @芸劇コンサートホール

【29日(金)15:40 映画『ミッドナイトスワン』監督・脚本:内田英治/エグゼクティブプロデューサー:飯島三智:プロデューサー:森谷 雄  森本友里恵/ラインプロデューサー:尾関 玄/撮影:伊藤麻樹/照明:井上真吾/録音・整音:伊藤裕規/美術:我妻弘之/装飾:湯澤幸夫/衣装:川本誠子/コスチュームデザイン:細見佳代/ヘアメイク:板垣美和 永嶋麻子/編集:岩切裕一/音楽:渋谷慶一郎/音響効果:大塚智子/助監督:松倉大夏バレエ監修:千歳美香子/制作担当:三浦義信  中村 元[キャスト]凪沙:草なぎ剛桜田一果:服部樹咲/瑞貴:田中俊介/キャンディ:吉村界人/アキナ:真田怜臣/桑田りん:上野鈴華/桑田真祐美:佐藤江梨子/桑田正二:平山祐介/武田和子:根岸季衣桜田早織:水川あさみ/洋子ママ:田口トモロヲ片平実花:真飛 聖 @イオンシネマ板橋】

8月のフィールドワーク予定 2020【加筆・修正】

 5ヶ月ぶりに生のオーケストラを聴いた。このかたちでBCJ の《マタイ受難曲》を体験したのは偶然だが、必然のようにも感じる。《マタイ》は一番好きな楽曲だ。感染防止のため器楽と合唱の配置が入れ替わり、奏者・歌手間もかなり距離がある。が、特に違和感はなかった【ヴァイオリン群が奥上段に移動したため、音色がいつもよりまろやかな印象】。海外からアーティストを呼べないため、日本人のみの《マタイ》。これも初めてだった。久々に鈴木秀美のチェロが聴けた。とはいえ、通奏低音だからソロがあるわけでもないが、やはり好い。どこが? とにかく音が生きている。他にいいようがない。雅明氏のテンポはいつもより遅めの印象。物理的な距離を考慮してか、それとも内的必然性か。エヴァンゲリスト櫻田亮は昼夜連続で心配したが、見事な歌いぶり(時として感情のうねりが歌唱をはみ出しそうで少しハラハラしたがこれこそ生の好さだ)。【イエスの加耒徹はノーブルでありながら実によく通る歌声。レチタティーヴォは以前から好かったが、近年はアリアでも真価を発揮している。】若手の女性アルト(布施奈緒子)やカウンターテナー(久保法之)のアリアは新鮮だった。森麻季は、バッハを歌い慣れたメンバーとはやや異なる感触(モーツァルトだとさほど感じない)だが、菅きよみのフラウト・トラヴェルソは、今回もこころ揺さぶられる美しさでソプラノを支えた。終曲後、これほど沈黙が保たれたのは珍しい! カーテンコールが終わっても拍手は止まず、再登場した鈴木氏らに聴衆はスタンディングで感謝を表した。/大和シティーバレエは、米沢唯の出演が決まったと教えられ、行くことに。

3日(月)18:30 BCJ # 137定演《マタイ受難曲》(4月10日の延期公演)/指揮:鈴木雅明/福音史家:櫻田 亮/イエス:加耒 徹/ソプラノ:森 麻季、松井亜希/アルト:青木洋也、久保法之/テノール:中嶋克彦、谷口洋介/バス:浦野智行、渡辺祐介/オーケストラ&合唱:バッハ・コレギウム・ジャパン @オペラシティ・コンサートホール タケミツメモリアル

14日(金)18:00 大和シティーバレエ 夏季公演「SUMMER CONCERT 2020 想像×創造」[日本の怪談4部作]耳なし芳一振付:熊谷拓明 出演:熊谷拓明 他/『牡丹灯篭』振付:池上直子 出演:菅井円加 → 米沢 唯◇、宝満直也★ 他/『雪女』振付:中原麻里 出演:小野絢子◇、福田圭吾◇ 他/『死神』振付:福田紘也◇ 出演:本島美和◇、福岡雄大◇、五月女 遥◇ 他[ネオクラシック]『Scarlatti Pas de deux』振付:J. Martinez 出演:大谷遥陽◆、松井学郎♧「『NYX』よりルナティック」振付:中原麻里 出演:五月女 遥◇、渡邊峻郁◇/『Contact』振付:木下嘉人◇ 出演:米沢 唯◇、木下嘉人◇、相原 舞、古尾谷莉奈、林田翔平☆、森田維央/[奏者]ピアノ:榎本真弓 → 大滝 俊和 太鼓:小林太郎 琵琶:鎌田薫水/[大和シティーバレエ]萩原ゆうき、橋本侑佳、稲葉由佳利、牧 祥子、窪田夏朋、刀袮平美咲/[Dancer]山田歌子◇、成田 遥、金田優香、盆子原美奈、大上のの、加藤美羽、新名かれん、八幡顕光♣︎、牧村直紀●、渡邊拓朗◇、小出顕太郎、細野 生♤、望月寛斗/YCBアプレンティス/SBA Jr.カンパニー/[凡例]◇新国立劇場バレエ団、○ハンブルク・バレエ、◆スペイン国立ダンスカンパニー、★NBAバレエ団、♣︎ロスアンゼルス・バレエ、♧ノルウェー国立バレエ、●谷桃子バレエ団、☆スターダンサーズ・バレエ団、♤牧阿佐美バレヱ団 @大和市シリウスホール

23日(日)15:00 新国立劇場『Super Angels スーパーエンジェル』[新制作]創作委嘱作品・世界初演/全1幕〈日本語上演/日本語及び英語字幕付〉企画監修・指揮:大野和士/台本:島田雅彦/作曲:渋谷慶一郎/演出:小川絵梨子/総合舞台美術(装置・衣裳・照明・映像監督):針生 康/映像:ウィアードコア/振付:貝川鐵夫/舞踊監修:大原永子[キャスト]【ゴーレム3】オルタ3 (Supported by mixi, Inc.)/アキラ:藤木大地/エリカ:三宅理恵/ジョージ:成田博之/ルイジ:小泉詠子/世田谷ジュニア合唱団+練馬児童合唱団+新国立劇場合唱団ほか/渡邊峻郁、木村優里、渡辺与布、中島瑞生、渡邊拓朗(新国立劇場バレエ団)/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス