新日本フィル #525 サントリー定演/ハーディング All Brahms Vol. 1

新日本フィルの第525回 定期演奏会を聴いた(5月2日 19:15/サントリーホール)。
遅まきながら、簡単にメモする。
ブラームス(1833-97)のシンフォニーで好きな順は4番、2番、1番、3番。今回はその二番目と四番目。
前半は交響曲第2番 ニ長調 op. 73(1877)。
二番目に好きな曲だが、聴きながら別のことを考えたり、眠くなったり。この指揮者は、基本的に、奏者が互いを聴き合う室内楽のような音楽づくりをしたいのだろう。作品の外から余計なものを持ち込まないで。三楽章から少し目が覚め、四楽章へ突入。やはりもっと違うブラームスが聴きたい。残念ながらそう思った。にもかかわらず終曲後にブラボーが。ほんとか?
後半は交響曲第3番 ヘ長調 op. 90(1883)。
ハーディングは明らかに三番の方を面白がって振っている。気の入り方がまったく違う。(個人的には好きな)2番はさほどよい曲とは思えなかったが、こちらは美しいし、面白い。そう思わせる。オケもよく鳴っていた。有名な三楽章(Poco Allegretto)も、できるだけ余計な感情を持ち込まず、ただスコアをして語らしめる。そんな感じ。当たり前だが。四楽章(Allegro)のブラームスらしい厚みのあるフレーズに初めて頬が緩んだ。音色がカラフルで響きに輝きがある。ラストの弱音では、なんとか客席が邪魔せずに終演した。ホルンはよい音だが、少し不安定だった。