2月のフィールドワーク予定 2021/入国制限による出演者変更など【再追記】

1月7日に発令の緊急事態宣言で客席は再び50%以下に抑えられた(それ以前に売れた分は OK)。また12月28日に入国制限が変更され海外アーティスト(音楽家)の来日が再度不可能となり、今月も出演者の変更が相次いでいる。ただ 1月23日に開幕した新国立劇場オペラ《トスカ》の場合、早めに来日した海外アーティスト4名全員が、やる気全開の実演を見せた。一方、今月の《フィガロの結婚》は、下記の通り、一部来日が叶わず国内アーティストが代役を務める。タイトルロールは偶々《トスカ》で来日中のダリオ・ソラーリがそのまま残って歌うらしい。スカルピアより適役かもしれない。伯爵夫人に抜擢された大隅智佳子は、すでに昨年10月 オペラ《夏の夜の夢》でヘレナの代役を見事にこなしている。今回それとはまったく異なるコンテッサ役で見られるのは嬉しい。どんな歌唱と演技を披露してくれるのか。期待したい。

BCJの演奏会でも昨夏から日本人歌手が歌い続けている。今月の《ヨハネ受難曲》はどんな演奏になるのだろう。じっくり見守りたい。

ドイツ在住の新日本フィル音楽監督 上岡敏之は「ドイツ国内の感染状況」と「本人の渡航上の困難をふまえ」「出演見合わせの決定」が12月の段階でなされた。上岡氏の契約は今季限りだから、このままだと最後のシーズンに音楽監督がまったく振らないことになる。新国立劇場では欧州から歌手や指揮者が、読響では常任指揮者のドイツ人ヴァイグレが、【東響では音楽監督ジョナサン・ノットが、都響では桂冠指揮者のエリアフ・インバル】などが続々と来日している。そうした現状があるだけに、「本人の渡航上の困難」が何を意味するのか不明のため、サブスクライバーとしてはどうも釈然としない。

新国立劇場バレエ団は、ここ数年、海外のゲストダンサーに頼らない自前の上演を実現してきた。これはかつて芸術監督(2010-14)を務めたデイヴィッド・ビントリーの遺産といってよい。ただし、新制作の演目では海外からスタッフ(指導者等)を招聘する必要がある。そのため、当初「吉田都セレクション」と銘打つ新制作のトリプル・ビルを予定していたが、イーグリング版『眠れる森の美女』に差し替えられた。個人的には『くるみ割り人形』の二ヶ月後にまた苦手な版が続くと思うとちょっと…。木村・井澤組の回は座席 50%の影響かチケットが取れなかった(こちらの気合い不足か)。米沢唯が入間市の武蔵ホールで音楽家や島地保武とのコラボで踊る。待ち遠しい!

5日(金)19:15 新日本フィル #630 定演 トパーズ〈トリフォニー・シリーズ〉モーツァルト交響曲第13番 ヘ長調 K.112/J.シュトラウスⅡ:ワルツ「芸術家の生涯」 op. 316/R.シュトラウスクラリネットファゴットのための二重協奏曲 TrV 293/J.シュトラウスⅡ:ワルツ「南国のバラ」 op. 388/モーツァルト交響曲第38番 ニ長調 K. 504 「プラハ」/指揮:阪 哲朗[「ドイツ国内における新型コロナウイルス感染状況と上岡(敏之)氏ご本人の渡航上の困難をふまえ(中略)出演見合わせ」(12/31 楽団 HP)のため指揮者変更。これに伴い二重協奏曲以外の曲目もすべて変更]クラリネット:重松希巳江(NJP首席クラリネット奏者)/ファゴット:河村幹子(NJP首席ファゴット奏者)@すみだトリフォニーホール

7日(日)14:00 新国立劇場オペラ《フィガロの結婚指揮:沼尻竜典エヴェリーノ・ピドが降板を申し出たため)/演出:アンドレアス・ホモキ/美術:フランク・フィリップ・シュレスマン/衣裳:メヒトヒルト・ザイペル/照明:フランク・エヴァン/[出演]アルマヴィーヴァ伯爵:ヴィート・プリアンテ(早めのビザ取得で来日できたらしい)/伯爵夫人:大隅智佳子(セレーナ・ガンベローニが12/28の入国制限変更により来日不可のため)/フィガロ:ダリオ・ソラーリフィリッポ・モラーチェが同理由で来日不可のため《トスカ》に出演のソラーリが急遽代役)/スザンナ:臼木あい/ケルビーノ:脇園 彩/マルチェッリーナ:竹本節子/バルトロ:妻屋秀和/バジリオ:青地英幸/ドン・クルツィオ:糸賀修平/アントーニオ:大久保光哉/バルバリーナ:吉原圭子/二人の娘:岩本麻里、小酒部晶子/合唱:新国立劇場合唱団/管弦楽:東京交響楽団 @新国立劇場オペラハウス

【11日(木・祝)田中一村展」/「常設 田中一村と千葉ゆかりの作家たち」/「プラチスラバ世界絵本原画展」@千葉市美術館】←追記

【14日(日)11:00 芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー 第7回演奏会 Stage.4 クラリネット四重奏/J-P.ラモー:ダンス組曲より/J.S.バッハ:イタリア協奏曲 第3楽章/W.A.モーツァルト:歌劇『魔笛』より/F.メンデルスゾーン:無言歌集第6巻 第2曲「失われた幻影」、劇音楽『夏の夜の夢』より「スケルツォ」/G.ジェイコブ:スケルツェット、パヴァーヌとゴパーク/P.ハーヴェイ:クラリネット四重奏のための「一楽章の幻想曲」/T.エスケシュ:クラリネット四重奏のための「超絶的タンゴ」/G.コネッソン:クラリネット四重奏のための「プレリュードとファンク」/トレーナー:アレッサンドロ・べヴェラリクラリネット 東京フィルハーモニー交響楽団首席奏者)/アカデミー生:近野千昌、設楽正義、吉川清香(クラリネット)@芸劇シアターイースト】←追記

【17日(水)「木下晋 初の自伝『いのちを刻む』 刊行記念展」@永井画廊】←追記

19日(金)19:00 BCJ #141 定演《ヨハネ受難曲》指揮:鈴木雅明エヴァンゲリストテノール):櫻田 亮(ジェイムズ・ギルクリストが入国制限変更により来日不可のため)/ソプラノ:松井亜希(ハナ・プラシコヴァが同理由で来日不可のため)/アルト:久保法之(ダミアン・ギヨンが同じく来日不可のため)/テノール谷口洋介/バス:加耒 徹(クリスティアン・イムラーが入国制限変更により来日不可のため)/合唱&管弦楽バッハ・コレギウム・ジャパンサントリーホール

20日(土)14:00 新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』振付:ウエイン・イーグリング(マリウス・プティパ原振付による)/音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/美術:川口直次/衣裳:トゥール・ヴァン・シャイク/照明:沢田祐二/指揮:冨田実里/管弦楽:東京交響楽団/[主演]オーロラ姫:小野絢子/デジレ王子:福岡雄大 @新国立劇場オペラハウス←当初予定の〈吉田都セレクション〉『ファイヴ・タンゴ』 [新制作] /『A Million Kisses to my Skin』 [新制作] / 『テーマとヴァリエーション』は「新型コロナウイルス感染症に係る現下の情勢に鑑み、一部作品の公演準備を万全の状態で進めることが困難と判断」(劇場HP)され、演目が差し替えられた

21日(日)18:30 新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』オーロラ姫:米沢 唯/デジレ王子:渡邊峻郁 @新国立劇場オペラハウス←同上

28日(日)14:00  「音楽×空間×ダンス」第二回公演/バッハ:無伴奏フルート パルティータよりCorrente/笠松泰洋「The garden in the South, or Solitude for piano」/木ノ脇道元「月は有明のひんがしのやまぎはに細くていづるほどいとあはれなり」「UKIFUNE」/ドビュッシー前奏曲より/シューベルト:三つのピアノ曲 D946より/即興演奏と即興ダンス/[出演]ダンス:米沢 唯/振付+ダンス:島地保武/作曲+フルート:木ノ脇道元/ピアノ:松木詩奈 @音の降りそそぐ武蔵ホール