3月のフィールドワーク予定 2022【追加】【更新】【濱口映画11作を追加】

2月24日(木)13時からシアターコモンズの『吊り狂い』を Shibaura House で見た。その後、広州市場で食事中にロシアのウクライナ侵攻を知った。27日(日)シアターコモンズの最終日『オバケ東京のためのインデックス 第一章』終了後、ステージを降りた佐藤朋子は、ポーランドの女性詩人ヴィスワヴァ・シンボルスカ(1923-2012)の「終わりと始まり」(1993)全文を朗読した。詩はアーティストの小林清乃から教わったという。

戦争が終わるたびに/誰かが後片付けをしなければならない/物事がひとりでに/片づいてくれるわけではないのだから

誰かが瓦礫を道端に/押しやらなければならない/死体をいっぱい積んだ/荷車が通れるように〔……〕

それは写真うつりのいいものではないし/何年もの歳月が必要だ/カメラはすべてもう/別の戦争に出払っている〔……〕

朗読を聴きながら、ウクライナの苦境と今後に思いを馳せた。だが後半では、むしろこの国の敗戦(終わり)と戦後(始まり)から現在までの道のりが想起された。苦々しく。

誰かがほうきを持ったまま/いまだに昔のことを思い出す/誰かがもぎ取られなかった首を振り/うなずきながら聞いている/しかし、すぐそばではもう/退屈した人たちが/そわそわし始めるだろう

誰かがときにはさらに/木の根元から/錆ついた論拠を掘り出し/ごみの山に運んでいくだろう

それがどういうことだったのか/知っていた人たちは/少ししか知らない人たちに/場所を譲らなければならない そして/少しよりもっと少ししか知らない人たちに/最後はほとんど何も知らない人たちに

原因と結果を/覆って茂る草むらに/誰かが寝そべって/穂を噛みながら/雲に見とれなければならない  (沼野充義訳)

新国立劇場で《椿姫》を振るアンドリー・ユルケヴィチ Andriy Yurkevych ウクライナ人だ。現在はモルドヴァ国立オペラ・バレエ劇場の首席指揮者らしい。直前にワルシャワで《リゴレット》を指揮したようだが、祖国がこんな状況下に来日できるのだろうか。

【ル・シネマ「濱口竜介監督特集上映」のほぼ全作11作品を見ることにした。】

3日(木)19:00 天使館ポスト舞踏公演『牢獄天使城でカリオストロが見た夢』構成・演出・振付:笠井 叡/出演:浅見裕子 上村なおか 大森政秀 笠井久子 笠井瑞丈(新型コロナウィルス感染のため降板「他の出演者は、保健所からの指針をもとに、3 月 1 日の劇場入り前日に行ったPCR 検査の結果、全員陰性が確認され、濃厚接触者には該当しないことが確認され…全公演実施すること」に 3/3) 笠井禮示 鯨井謙太郒 齋田美子 桜井郁也 定形まこと 杉田丈作 寺崎 礁 野口 泉 原 仁美 山崎広太 山田せつ子 笠井 叡/ピアノ演奏:島岡多恵子 @世田谷パブリックシアター

4日(金)19:00 芸劇リサイタル・シリーズ「VS」 Vol.2 山下洋輔 × 鈴木優人J.S.バッハ平均律クラヴィーア曲集より/コズマ:枯葉 */モーツァルト:ロンド イ短調 KV511 **/山下洋輔 オリジナル曲/ビル・エヴァンス:ワルツ・フォー・デビイ/ガーシュウィン:3つの前奏曲ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー/*山下Solo **鈴木Solo @東京芸術劇場コンサートホール←公演関係者に濃厚接触の可能性があるため中止しとなり 3月31日(木)19:00 に振替(3/4)

5日(土)18:00 日本バレエ協会 ユーリ・ブルラーカ版『ラ・エスメラルダ』全幕/振付指導:ユーリ・ブルラーカ/振付補佐:フョードル・ムラショフ/照明:沢田祐二/舞台監督:森岡 肇/音響:矢野幸正/衣裳・装置協力:NBAバレエ団・法村友井バレエ団[キャスト]エスメラルダ:米沢 唯/フェブ:中家正博グリンゴワール:木下嘉人/フロロ:遅沢佑介/カジモド:奥田慎也/ディアナ:飯塚絵莉/アクテオン:牧村直紀 @東京文化会館 大ホール

10日(木)新国立劇場オペラ《椿姫》指 揮:アンドリー・ユルケヴィチ/演出・衣裳:ヴァンサン・ブサール/美術:ヴァンサン・ルメール/照明:グイド・レヴィ/ムーブメント・ディレクター:ヘルゲ・レトーニャ/再演演出:澤田康子/舞台監督:斉藤美穂[キャスト]ヴィオレッタ:アニタ・ハルティヒ(「直前のスケジュール及び入国制限=入国後の待機義務により十分なリハーサル期間を確保できないことから降板」)→中村恵理/アルフレード:マッテオ・デソーレ/ジェルモン:ゲジム・ミシュケタ/フローラ:加賀ひとみ/ガストン子爵:金山京介/ドゥフォール男爵:成田博之/ドビニー侯爵:与那城 敬/医師グランヴィル:久保田真澄/アンニーナ:森山京子/ジュゼッペ:中川誠宏/使者:千葉裕一/フローラの召使い:上野裕之/合唱指揮:三澤洋史/合唱:新国立劇場合唱団/管弦楽:東京交響楽団 @新国立劇場オペラハウス

【14日(月)19:00 都響 #945 定演 ショスタコーヴィチ交響曲第13番変ロ短調《バービイ・ヤール》他/指揮:エリアフ・インバル独唱:妻屋秀和(Bs)/合唱:新国立劇場合唱団サントリーホール←追加(←「エリアフ・インバルは来日に向けた検査で新型コロナウィルスの陽性判定となり」「公演中止」「インバル氏は現在のところ特段の症状はなく、健康上の問題はないとのこと」3/9)

17日(木)13:30 文学座3月アトリエの会『コーヒーと恋愛』原作:獅子文六/脚色・演出:五戸真理枝/出演:原 康義 大原康裕 藤川三郎 沢田冬樹 西岡野人 山森大輔 釆澤靖起 本山可久子 吉野実紗 牧 紅葉/美術:乘峯雅寛/照明:阪 美和/音響:丸田裕也/衣裳:宮本宣子/舞台監督:寺田修/制作:友谷達之、田中雄一朗/助成:文化庁文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)/独立行政法人 日本芸術文化振興会信濃町文学座アトリエ

18日(金)18:30 劇団銅鑼 創立50周年記念公演 第1弾 No.56『泣くな研修医』原作:中山祐次郎(「泣くな研修医」幻冬社刊)/脚本:シライケイタ/演出:齊藤理恵子/[キャスト]横手寿男 鈴木正昭 館野元彦 庄崎真知子 野内貴之 鶴田尚子 池上礼朗 山形敏之 齋藤千裕 早坂聡美 大竹直哉 川口圭子 北畠愛美 宮﨑愛美 青木七海 齊藤美香・鈴木裕大/助成:文化庁文化芸術振興費補助金舞台芸術創造活動活性化事業)独立行政法人 日本芸術文化振興会/後援:一般社団法人 未来の会議 @東京芸術劇場シアターウエス

20日(日)13:05 映画『ハッピーアワー』(2015/317分)監督:濱口竜介/脚本:はたのこうぼう(高橋知由、野原位、濱口竜介/撮影:北川喜雄/照明:秋山恵二郎/録音:松野泉/音楽:阿部海太郎/出演:田中幸恵、菊池葉月、三原麻衣子、川村りら ほか @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

21日(月・祝)15:00 BCJ #147定演「バッハの誕生日を祝って」〈フランチェスコ・コルティ(チェンバロ)とドミニク・ヴェルナー(バス)は入国制限緩和の見通しが立たず出演を断念。ヴェルナーの代わりに加藤宏隆(バス)。さらに鈴木優人のオルガン独奏を加え曲目を一部変更〉S. バッハ:3 台のチェンバロのための協奏曲 第1番 ニ短調 BWV 1063/2 台のチェンバロのための協奏曲 ハ短調 BWV 1060/3 台のチェンバロのための協奏曲 第2番 ハ長調 BWV 1064/プレリュードとフーガ ト短調 BWV 535*/カンタータ第30番《喜べ、贖われた者たちの群れよ》BWV 30/指揮:鈴木雅明チェンバロ鈴木雅明、鈴木優人、大塚直哉/ソプラノ:松井亜希/アルト:久保法之/テノール:櫻田 亮/バス:加藤宏隆/オルガン:鈴木優人*/合唱・管弦楽バッハ・コレギウム・ジャパン東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアル

【24日(木)10:50 ドキュメンタリー映画『なみのおと』(2011/142分)監督:濱口竜介、酒井 耕/撮影:北川喜雄/整音:黄永昌 @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

【24日(木)13:50 ドキュメンタリー映画『なみのこえ 気仙沼』(2013/109分)監督:濱口竜介、酒井 耕/実景撮影:北川喜雄/整音:黄永昌 @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

【24日(木)16:15 ドキュメンタリー映画『なみのこえ 新地町』(2013/103分)監督:濱口竜介、酒井 耕/実景撮影:北川喜雄/整音:鈴木昭彦BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

【24日(木)18:35 ドキュメンタリー映画『うたうひと』(2013/120分)監督:濱口竜介、酒井 耕/撮影:飯岡幸子、北川喜雄、佐々木靖之/整音:黄永昌 @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

【25日(金)13:30 映画『PASSION』(2008/115分)監督・脚本:濱口竜介/撮影:湯澤祐一/照明:佐々木靖之/録音:草刈悠子/編集:山本良子/出演:河井青葉、岡本竜汰、占部房子岡部尚、渋川清彦 ほか @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

【25日(金)16:00 映画〈中編三作〉『永遠に君を愛す』(2009/58分)監督:濱口竜介/脚本:渡辺裕子/撮影:青木 穣/照明:後閑健太/録音:金地宏晃、上條慎太郎/編集:山崎 梓/音楽:岡本英之/出演:河井青葉、杉山彦々、岡部 尚、菅野莉央、天光眞弓、小田 豊 ほか//『不気味なものの肌に触れる』(2013/54分)監督:濱口竜介/脚本:高橋知由/撮影:佐々木靖之/音響:黄 永昌/音楽:長嶌寛幸/振付:砂連尾理/出演:染谷将太、渋川清彦、石田法嗣、瀬戸夏実、村上 淳、河井青葉、水越朝弓 ほか//『天国はまだ遠い』(2016/38分)監督・脚本:濱口竜介/撮影:北川喜雄/録音:西垣太郎/整音:松野 泉/音楽:和田 春/出演:岡部 尚、小川あん、玄理 @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

【26日 土曜 14:00 スターダンサーズ・バレエ団「Dance Speaks 2022」『セレナーデ』振付:ジョージ・バランシン/音楽:P.I. チャイコフスキー “弦楽セレナーデ”/演出・振付指導: ベン・ヒューズ/特別録音による音源使用//『Malasangre』(日本初演、貞松・浜田バレエ団との共同制作作品)振付:カィェターノ・ソト/音楽:ラ・ルーペ/演出・振付指導:新井美紀子/特別録音による音源使用/出演:加地暢文 久野直哉 関口啓 冨岡玲美 フルフォード佳林 切通理夢* 名村空* 水城卓哉* 宮本萌*(*貞松・浜田バレエ団)//『緑のテーブル』台本・振付:クルト・ヨース/作曲:フリッツ・A・コーヘン/美術:ハイン・ヘックロス/マスク・照明:ハーマン・マーカード/舞台指導:ジャネット・ヴォンデルサール/舞台指導助手:クラウディオ・シェリーノ/照明再構成:ベリー・クラーセン/ピアノ:小池ちとせ、山内佑太//照明:足立 恒/舞台監督:森岡 肇/バレエ・ミストレス:小山恵美/総監督:小山久美 @東京芸術劇場プレイハウス】←追加

【27日(日)13:30 映画『親密さ』(2012/255分)監督・脚本:濱口竜介/舞台演出:平野 鈴/撮影:北川喜雄/編集:鈴木 宏/整音:黄永 昌/劇中歌:岡本英之/出演:平野 鈴、佐藤 亮、田山幹雄、伊藤綾子、手塚加奈子、新井 徹、菅井義久、香取あき ほか @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

【27日(日)18:30 映画『THE DEPTHS』(2010/121分)監督:濱口竜介/脚本:大浦光太、濱口竜介/撮影監督:ヤン・グニョン/照明:後閑健太/録音:金地宏晃/編集:山崎梓/音楽:長嶌寛幸/出演:キム・ミンジュン石田法嗣、パク・ソヒ、米村亮太朗村上淳 ほか @BUNKAMURA ル・シネマ】←追加

30日(水)17:00 東京春祭 ワーグナー・シリーズ vol.13《ローエングリン》全3幕(演奏会形式/字幕付)指揮:マレク・ヤノフスキローエングリンテノール):ヴィンセント・ヴォルフシュタイナー/エルザ(ソプラノ):マリータ・ソルベルグ(健康上の理由により降板)→ヨハンニ・フォン・オオストラム/テルラムント(バス・バリトン):エギルス・シリンス/オルトルート(メゾ・ソプラノ):エレーナ・ツィトコーワ(「出演者の都合により」キャンセル 3/27)→アンナ・マリア・キウリ/ハインリヒ王(バス):タレク・ナズミ/王の伝令(バリトン):リヴュー・ホレンダー/ブラバントの貴族:大槻孝志、髙梨英次郎、後藤春馬、狩野賢一/小姓:斉藤園子、藤井玲南、郷家暁子、小林紗季子/管弦楽NHK交響楽団/合唱:東京オペラシンガーズ/合唱指揮:エベルハルト・フリードリヒ、西口彰浩/音楽コーチ:トーマス・ラウスマン @東京文化会館 大ホール

【31日(木)19:00 芸劇リサイタル・シリーズ「VS」 Vol.2 山下洋輔 × 鈴木優人J.S.バッハ平均律クラヴィーア曲集より/コズマ:枯葉 */モーツァルト:ロンド イ短調 KV511 **/山下洋輔 オリジナル曲/ビル・エヴァンス:ワルツ・フォー・デビイ/ガーシュウィン:3つの前奏曲ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー/*山下Solo **鈴木Solo @東京芸術劇場コンサートホール】←3月4日の振替公演