1月のフィールドワーク予定 2019/18年を振り返る

今年もあとわずかで終わる。その前に大急ぎで一年を振り返ろう。まず想起するのは新国立のオペラ《フィデリオ》(5月)だ。ドールハウスのような舞台セットが上下するなか、「レオノーレ」序曲第3番を合図にあっと驚く展開へ突入する。予定調和を排したカタリーナ・ワーグナーの演出は衝撃的だが、ベートーヴェンの音楽と不調和をきたすどころか、より新鮮に響いたから二重の驚きだ。指揮はこれを最後に芸術監督を退いた飯守泰次郎蒼井優主演の『アンチゴーヌ』(1月)も忘れがたいがこれはブログに書いた。関西の優れた劇作家 横山拓也(iaku)作品を観ることができたのはアゴラ劇場(支援会員制度)のお陰。特に〝二重唱から六重唱へ〟と展開する『粛々と運針』(5月)はかなりの意欲作だ。新作『逢いにいくの、雨だけど』(12月)では同じ手法でより禁欲的にテーマ性を追求した。バレエでは特にこれといった公演は浮かばない。ただ、立ちはだかる〝壁〟を一つひとつ乗り越えて、毎回、新たな境地を舞台で見せた米沢唯には、生きる力を貰った。さて、来年はどんな年になるのか。

12日(土)14:00 新国立劇場バレエ「ニューイヤー・バレエ」『レ・シルフィード音楽:フレデリック・ショパン、振付:ミハイル・フォーキン、出演:小野絢子 井澤 駿/火の鳥音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー、振付:中村恩恵、出演:木下嘉人(火の鳥) 米沢 唯(娘) 福岡雄大(リーダー) 井澤 駿(王子)/ペトルーシュカ音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー、台本:イーゴリ・ストラヴィンスキー+アレクサンドル・ブノワ、振付:ミハイル・フォーキン、出演:奥村康祐(ペトルーシュカ) 池田理沙子(バレリーナ) 中家正博(ムーア人)/指揮:マーティン・イェーツ/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス

13日(日)14:00 新国立劇場バレエ「ニューイヤー・バレエ」『レ・シルフィード音楽:フレデリック・ショパン、振付:ミハイル・フォーキン、出演:木村優里 渡邊峻郁/火の鳥音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー、振付:中村恩恵、出演:木下嘉人(火の鳥) 五月女 遥(娘) 福岡雄大(リーダー) 井澤 駿(王子)/ペトルーシュカ音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー、台本:イーゴリ・ストラヴィンスキー+アレクサンドル・ブノワ、振付:ミハイル・フォーキン、出演:奥村康祐(ペトルーシュカ) 池田理沙子(バレリーナ) 中家正博(ムーア人)/指揮:マーティン・イェーツ/管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団新国立劇場オペラハウス

19日(土)14:00 新日本フィル定演 #19 ルビー<アフタヌーン・コンサート・シリーズ> ヴェルディ:歌劇『シチリア島の夕べの祈りバレエ音楽「四季」より「冬」ケルビーニ:歌劇『メデア』序曲ブラームスヴィオラソナタ 第1番 ヘ短調op. 120-1(管弦楽編曲:L. ベリオ)* ロッシーニ:歌劇『泥棒かささぎ』序曲ポンキエッリ:歌劇『ラ・ジョコンダ』バレエ音楽「時の踊り」より「昼の時の踊り」ヴェルディ:歌劇『アイーダ』より「小さなムーア人奴隷の踊り」「舞踏音楽」プッチーニ:歌劇『マノン・レスコー』間奏曲ヴェルディ:歌劇『オテロ』より「舞踏音楽」ヴェルディ:歌劇『シチリア島の夕べの祈りバレエ音楽「四季」より「春」/*ヴィオラ:篠崎友美/指揮:上岡敏之すみだトリフォニーホール

24日(木)19:00 BCJ ベートーヴェン交響曲第9番 ニ短調 op.125《合唱付き》指揮:鈴木 雅明/ソプラノ:アン=ヘレン・モーエン/アルト:マリアンネ・ベアーテ・キーラント/テノール:アラン・クレイトン/バス:ニール・デイヴィス/合唱&管弦楽バッハ・コレギウム・ジャパン東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリアル

27日(日)14:00 新国立劇場オペラ リヒャルト・ワーグナー作曲《タンホイザー》全3幕〈ドイツ語上演/字幕付〉指揮:アッシャー・フィッシュ/演出:ハンス=ペーター・レーマン/美術・衣裳:オラフ・ツォンベック/照明:立田雄士/振付:メメット・バルカン/領主ヘルマン:妻屋秀和/タンホイザー:トルステン・ケール/ヴォルフラム:ローマン・トレーケル/ヴァルター:鈴木 准/ビーテロルフ:萩原 潤/ハインリヒ:与儀 巧/ラインマル:大塚博章/エリーザベト:リエネ・キンチャ/ヴェーヌス:アレクサンドラ・ペーターザマー/牧童:吉原圭子/合唱:新国立劇場合唱団/バレエ:新国立劇場バレエ団/管弦楽:東京交響楽団新国立劇場オペラハウス