新国立劇場 演劇『ピグマリオン』

ピグマリオン』の中日を観た(11月22日 14時/新国立中劇場)。
ごく簡単なメモ。

作:ジョージ・バーナード・ショー
翻訳:小田島恒志
演出:宮田慶子
【キャスト】
石原さとみ 平 岳大 小堺一機
綱島郷太郎 増子倭文江 橋本 淳 春風ひとみ 倉野章子(「健康上の理由により」安奈 淳の代役)
佐藤 誓 櫻井章喜 高橋幸子 三宅克幸 林 英世 水野龍司
中尾和彦 東山竜彦 柏木ナオミ 一倉千夏 竹内晶美 千田真司
五十嵐耕司 窪田壮史 川口高志 林田航平 井上沙耶香 森川由樹

美術:松井るみ
照明:沢田祐二
音楽:かみむら周平
音響:高橋 巖
衣裳:半田悦子
ヘアメイク:川端富生
振付:青木美保
演出助手:高野 玲
舞台監督:澁谷壽久


どうも中劇場での演劇公演は鬼門らしい。第三幕のミセス・ヒギンズの場など笑いが弾ける部分もあったが、総じてあまり面白いとはいえない。いまこの作品を取り上げることの意義が明確には伝わってこない。
冒頭の屋外のシーンは台詞が聞き取りにくい。他にもいろいろあるが、なかでもイライザの父はショーの素晴らしい台詞から浮かび上がる魅力的な人物像が具現されたとは言いがたい。キャスティングの問題ではないか。そんななか、イライザ役の石原さとみは虚構的タフネスを発揮して見事だったし、ミセス・ヒギンズ役の倉野章子やミセス・エインスフォード・ヒル役の春風ひとみ、そしてミセス・ピアス役の増子倭文江らの地に足のついた好演が光っていた。
やはりこの中劇場は演劇には広すぎる。もちろん、これは劇場の大きさだけに還元しうる問題ではない。演劇に関していえば、初台よりも池袋や三軒茶屋や神奈川方面に足が向きがちなのには、理由があるはずだ。〝ナショナルシアター〟の名に恥じぬ舞台作りが可能となるような変革が必要だと思う。これまで新国立に登場していない演出家やスタッフをもっと大胆に登用してはどうか。