演劇ユニット「僕たち私たち」の『胎内』がInternational Student Drama Festivalで三部門を受賞

ブログを始めた四ヶ月半ほど前、真っ先に取りあげたのは演劇ユニット「僕たち私たち」による三好十郎の『胎内』だった(3/23 http://d.hatena.ne.jp/mousike/20120323/1332505900)。この舞台は、来日した審査員の舞台審査を通過し、6月にイギリスのシェフィールドで開催されたInternational Student Drama Festivalに正式参加していた(3月の公演で村井役を演じた田嶋真弓は都合により参加できず無名塾の円地晶子に変更)。

会場:Hallam University内 Hallam Hall
演出:松森望宏
花岡:竹田雄大新国立劇場演劇研修所第四期修了生)
村子:円地晶子(無名塾
佐山:今井聡(新国立劇場演劇研修所第四期修了生)
先日、佐山役を演じた今井くんから全5回公演を無事やり遂げたとの報せが入った。しかも、音響・演技・演出の三部門にわたる賞をとったという。大したものだ。『胎内』は戦争直後の日本の状況を背景にした、けっして分かりやすい芝居とはいえない。たとえ英語の字幕をつけたとしても、イギリス人に理解されるのか少し心配していたのだが、そこは、さすがにシェイクスピアを生んだ国のこと。演劇としての純度が高ければ言語や文化の違いを越えて伝わることを、若い彼らは身をもって証明してくれた。「僕たち私たち」の今後の活躍に期待したい。