2014-01-01から1年間の記事一覧

新国立劇場ダンス公演 JAPON dance project TOKYO 2014 CLOUD/CROWD

『CLOUD/CROWD』の初日を観た(8月30日 17時/新国立中劇場)。といっても二日しかなかったのだが。 振付・出演(JAPON dance project メイン・メンバー):遠藤康行(フランス国立マルセイユ・バレエ)小池ミモザ(モナコ公国モンテカルロ・バレエ)青木尚…

あうるすぽっとシェイクスピアフェスティバル2014 地点『コリオレイナス』

地点の『コリオレイナス』を観た(8月29日 19:30/あうるすぽっと)。 三浦基の演出作品を観るのは、イェリネクの『光のない。』(2012年11月/東京芸術劇場プレイハウス)で強烈な異和を感じて以来、二作目。 原作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:福田…

彩の国さいたま芸術劇場開館20周年記念 さいたまゴールド・シアター×瀬山亜津咲『KOMA'』+『コンタクトホーフ』のカーテンコール

初日を観た(8月28日 19時/彩の国さいたま芸術劇場 小ホール)。 演出・振付:瀬山亜津咲(ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団ダンサー) 演出・振付補:ファビアン・プリオヴィル 出演:さいたまゴールド・シアター 石川佳代 、上村正子、北澤雅章、佐藤禮…

劇団銅鑼公演ドラマファクトリーvol.8「たったいま八月の冥王星で たったいま八月の地球では」

先ほど標記公演の初日を観てきた(8月27日 19時/銅鑼アトリエ)。 劇団銅鑼公演ドラマファクトリーvol.8「たったいま八月の冥王星で たったいま八月の地球では」 テキスト/和合亮一 構成・演出/篠本賢一 美術・衣装/長谷川康子 照明/佐々木真喜子 音響…

ドキュメンタリー映画『Brook by Brook』『ピーター・ブルックのザ・タイトロープ(原題)』

標記の映画を見た(7月19日 B:16時 A:18時/彩の国さいたま芸術劇場 映像ホール)。 『ピーター・ブルックのザ・タイトロープ(世界一受けたいお稽古)』は「全国ロードショーに先駆けた特別先行上映」らしい。これを機に、ブルック(1925- )のどれを見たの…

新国立劇場オペラ研修所 試演会《秘密の結婚/ラ・ボエーム》(抜粋上演)/新所長と新音楽主任講師に期待する

オペラ試演会《秘密の結婚/ラ・ボエーム》(抜粋上演)を観た(8月2日 14時/新国立小劇場)。 研修所長:永井和子 指揮:河原忠之(音楽主任講師) 永井和子の所長就任は知っていたが、河原忠之が音楽主任講師に着任したのは初耳だった。彼の音楽との出会…

勅使川原三郎 新作公演『睡眠 ― Sleep ―』

勅使川原三郎の『睡眠 ― Sleep ―』を観た(8月17日 16時/東京芸術劇場プレイハウス)。 先月『空時計サナトリウム』の再演を見たばかりだが、これはパリ・オペラ座バレエ団のエトワールを迎えての新作だ。以下、簡単にメモする。 構成・振付・美術・照明:…

2014 新国立劇場 こどものためのバレエ劇場『しらゆき姫』/J. シュトラウス II のバレエ音楽/ストーリーの異同/こどもに伝えるメッセージ

『しらゆき姫』を全4キャストで観た(7月25日 11:30・15:00・26日 11:30・15:00/新国立劇場オペラハウス)。この演目は、その後、柏崎市文化会館(新潟)、フェスティバルホール(大阪)、アルカスSASEBO大ホール(長崎)で上演され、今後はサンポート高松…

新日本フィル #529 トリフォニー定期演奏会/ツィンマーマンの“白鳥の歌”/「伝道の書」と「大審問官」

新日本フィルの第529回 定期演奏会を聴いた(7月18日 19:15/すみだトリフォニーホール)。 “ツィンマーマン&ベートーヴェン”シリーズの第二弾を遅ればせながらメモする。遅れるのは相変わらずだが、今回は、片付けるべき仕事や種々の公演が詰まっていただ…

深津篤史を追悼する

演出家・劇作家の深津篤史(しげふみ)氏が、今日、肺小細胞がんのため亡くなったという。46歳か。 深津演出の舞台を観たのは再演を含めて6作にすぎない。彼自身が書いた作品は1つだけ。それでも、演劇人としての才能は圧倒的だった。 2005年10月 岸田國士…

バレエ・アステラス☆2014/“ブラボー唯ちゃん”の意味

「バレエ・アステラス☆2014〜海外で活躍する日本人バレエダンサーを迎えて〜」を観た(7月20日 15時/新国立劇場オペラハウス)。 例によってごく簡単にメモする。 バレエ・アステラス☆2014選考委員(五十音順): 安達悦子(東京シティ・バレエ団理事長) …

新日本フィル #528 サントリー定期演奏会/メッツマッハー指揮

新日本フィルの第528回 定期演奏会を聴いた(7月13日 14時/サントリーホール)。 ベートーヴェン(1770-1827):劇音楽『エグモント』op. 84 序曲 しびれた。筋肉質の、引き締まった演奏。外からなにも加えない。内から外へエネルギーが噴出する。テンポは…

新日本フィル #527 サントリー定演/ハーディング All Brahms Vol. 3/画布としての聴衆

新日本フィルの第527回 定期演奏会を聴いた(6月29日 14時/サントリーホール)。 遅まきながら、ハーディングによる「オール・ブラームス」シリーズの掉尾をメモする。 ブラームス(1833-97):ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 op. 15 ピアノ:ポール・ルイス 二…

勅使川原三郎(KARAS)『空時計サナトリウム』再演

昨夜 KARASの再演『空時計(からどけい)サナトリウム』を観た(7月11日 20時/東京・両国 シアターX)。 台風は過ぎたのになぜか雨。シアターXへ行くのはこれで三回目だが、いつも天候が荒れている。 振付・演出・照明・美術・選曲・衣装:勅使川原三郎 出演:…

本ブログの“引用”について2(報告)

6月4日付け「本ブログの“引用”について」で記した一件が、本日、いちおう決着した。 一月前のあの時点では「似た書き方をする」とか「本ブログと同じ文言が頻出した」とか、かなり紳士的な表現を使っていた。だが、次第に腹立たしくなり、両者を子細に読み比…

新日本フィル #526 トリフォニー定演/ハーディング All Brahms Vol. 2

新日本フィルの第526回 定期演奏会を聴いた(6月20日 19:15/すみだトリフォニーホール)。 明日はサントリーでAll Brahms Vol. 3を聴くので、その前に簡単なメモを。 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op. 77 ヴァイオリン:イザベル・ファウスト すごくひきしま…

新国立劇場 演劇『十九歳のジェイコブ』

『十九歳のジェイコブ』を観た(6月21日 13時/新国立小劇場)。 原作:中上健次(1946–92)『十九歳のジェイコブ』1986年/角川書店(『野生時代』1978年7月号〜79年10月号・80年2月号連載の「焼けた眼、熱い喉」を加筆・改題) 台本:松井 周 演出:松本雄…

新国立劇場バレエ『パゴダの王子』再演/ビントレー芸術監督の最後の舞台

『パゴダの王子』再演の全3キャストに加え、ビントレー芸術監督の最後となる楽日を観た(6月12日19時・14日14時・19時・15日14時/新国立劇場オペラハウス)。 ビントレーがこのバレエ団に振り付け初演したのが2011年。あれから三年か。以下、だらだらと感想…

ダンス・アーカイヴ in JAPAN ─未来への扉─ a Door to the Future【追記 楽日も見た】

「ダンス・アーカイヴ in JAPAN ─未来への扉─ 」の初日を観た(6月6日 19時/新国立中劇場)。 【さきほど楽日も見てきた。初日の席は1階15列目のほぼセンターだったが、今日は左側の18列目。やはり角度が違うと印象も少し変わってくるから面白い。】 第一部…

本ブログの“引用”について

本日発行の某新聞夕刊に新国立劇場《カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師》の評が出ていた。当初はずいぶん自分と似た書き方をするなと思ったが、やがてそれは疑惑に変わる。私が初日(5月14日)の感想を書いた5月19日付けのブログと同じ文言が頻出したか…

戯曲リーディング 時代を築いた作家たち2 ウージェーヌ・イヨネスコ『禿の女歌手/椅子』

イヨネスコの2作品をリーディングするというので観てきた(5月10日 14時/シアタートラム)。 イヨネスコといえば、かつて渋谷のジャン・ジャンで毎週金曜の夜に中村伸郎が出演していた『授業』ぐらいしか見ていない(調べてみると1972年から11年間も)。生…

新日本フィル #525 サントリー定演/ハーディング All Brahms Vol. 1

新日本フィルの第525回 定期演奏会を聴いた(5月2日 19:15/サントリーホール)。 遅まきながら、簡単にメモする。 ブラームス(1833-97)のシンフォニーで好きな順は4番、2番、1番、3番。今回はその二番目と四番目。 前半は交響曲第2番 ニ長調 op. 73(187…

新国立劇場オペラ[新制作]《カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師》 素晴らしいプロダクション

新制作《カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師》の初日を観た(5月14日 19時/新国立劇場オペラハウス)。 久々に素晴らしいプロダクション。ジルベール・デフロの演出がいい。オケ(レナート・パルンボ指揮)も、弦の響きに弾性があり、低音も充実。ブラ…

新国立劇場バレエ『ファスター/カルミナ・ブラーナ』初日・二日目/成熟した湯川麻美子と瑞々しい米沢唯/合唱は素晴らしいがソリストが

ビントレーの近作と旧作をカップリングしたバレエ公演『ファスター/カルミナ・ブラーナ』の初日と二日目を観た(4月19日 18時・20日 14時/新国立劇場オペラハウス)。 湯川さんと唯ちゃんのフォルトゥナをもう一度見たかった。が、昨夜(25日)はフィリッ…

NHKバレエの饗宴2014/興味深いプログラム

仕事に追われ、なかなかブログの更新ができない。遅まきながら簡単にメモする。 NHKが主催する「バレエの饗宴」を観た(3月29日17時/NHKホール/主催:NHK、NHKプロモーション/協賛: 三菱商事株式会社/協力:チャコット株式会社)。 三回目の今…

パリ・オペラ座バレエ団『椿姫』初日/情感はほとんど湧かず

Dランクの4階右バルコニー三列目から初日を観た(3月20日 18:30/東京文化会館)。 『椿姫』プロローグ付 全3幕(2006年6月20日パリ・オペラ座初演) 音楽:フレデリック・ショパン 振付・演出:ジョン・ノイマイヤー(1978年) 美術・衣装:ユルゲン・ロー…

ARCHITANZ 2014 3月公演

アーキタンツの3月公演プログラムを観た(3月21日14時/新国立小劇場)。 『Boy Story』 振付:ユーリ・ン Yuri Ng 出演:香港バレエ団 The Hong Kong Ballet 自伝的な作品。中国に、アジアに、つまり非西洋圏に生まれながら、西洋伝来の芸術に魅せられた青…

新国立劇場バレエ「シンフォニー・イン・スリー・ムーヴメンツ」/ジェシカ・ラングの新作ほか【追加】

トリプル・ビル「シンフォニー・イン・スリー・ムーヴメンツ」の初日と二日目を観た(3月18日・19日 19時/新国立中劇場)。【作品を確かめたくて楽日の23日(14時)2階から見た。】 《世界初演》 『暗やみから解き放たれて』Escaping the Weight of Darkne…

新日本フィル#522定演/後半のメルクルは別人

準・メルクル指揮の3つ目の公演を聴いた(3月14日 19:15/すみだトリフォニーホール)。 シューマン「ゲーテの『ファウスト』からの情景」序曲 初めて聴いた。「序曲と七つの情景で構成される」全曲を聴いてみたい。そう思わせる演奏。 シェーンベルク 浄め…

パリ・オペラ座バレエ団『ドン・キホーテ』最終日

『椿姫』だけのつもりが、これも見ておいたほうがと勧められ上野へ(3月16日/東京文化会館)。 席はDランクの4階右バルコニー三列目。それでも11,000円。やはり高い。 音楽:ルートヴィク・ミンクス 編曲:ジョン・ランチベリー 振付・演出:ルドルフ・ヌ…